Archive for the ‘院長「医療に関する話」’ Category

初診でがんが見つかりました。

水曜日, 1 月 25th, 2017

クリニックに行くのは良い気がしません。最近、初診でがんが見つかった方が2人いらっしゃいました。

【60代女性】すい臓がん
食欲低下、心窩部痛を主訴に来院されました。体重減少は無いとのこと。診察すると、胃の辺りに硬くて可動性の無いしこりを触れます。「このしこり、いつからありましたか?」と尋ねると、「だいぶ前から気にはなっていたんですよ。」との返事でした。
エコー検査でしこりはすい頭部の4cm大の腫瘤として映し出されました。大学病院に精査治療をお願いしました。

【60代女性】腎臓がん
心窩部痛を主訴に来院されました。2年前に胃カメラと大腸カメラを受けて異常がないと診断されています。ここ4、5年の間は、介護のために自分の健康管理に気が回らなかったとのことです。診察上は特に異常は無かったのですが、痛みの深刻さからCT検査をお勧めしました。総合病院で検査を受けて頂き、5cmの腎臓がんが見つかりました。大学病院に精査治療をお願いしました。

お二人の共通点は60代というところです。60才位からがんのリスクが高くなります。「薬を飲んで、しばらく、様子を見ましょう。」と帰していたら、さらに、がんの発見は遅れてしまうところでした。しかし、すべての人にCT検査というわけにはいきません。その見極めが難しいですね。

腹部レントゲン写真で胃拡張がみえました。

木曜日, 11 月 24th, 2016

息をとめて~。カシャッ!嘔吐で来院された70代の男性の方です。
激しく吐いてしまうと、後は割と楽になるそうです。診察上は、柔らかいお腹で、腸雑音もイレウスを疑わせる音は聞こえませんでした。何か腑に落ちないものを感じたので、腹部レントゲン写真を撮ってみました。そうすると、腸のガスがお腹の真中から下に向かって凸状に弧を描くように圧排されていたのです。通常の腹部レントゲン写真では、胃は穹窿部のガス像が写る程度でほとんど存在感がありません。しかし、この方の写真は、「胃が張っている」という存在感を強く感じました。
救急病院にお願いしてその日のうちに腹部CT検査を受けて頂き、十二指腸水平脚に狭窄があることが確認されました(狭窄の原因は、悪性疾患の十二指腸への転移でした)。

勤務医だった頃に、一度だけ同じような腹部レントゲン写真を見たことがありました。その時は、十二指腸水平脚の粘膜内血腫による狭窄が原因でした。珍しい症例だったので、学会で発表しました。今回はその経験が生かされました。

研修医だった時に、消化器内科の部長先生が、立位と臥位の腹部レントゲン写真の写真を見比べて、胃のガス像の形が同じだったら、それは「胃が硬い」ということだから、スキルス胃癌も考えていた方が良いよ。と教えてもらいました。『レントゲン写真だけでスキルス胃癌を診断してしまうなんて、何てスゴイ先生なんだ。』と感動しました。それ以来、腹部レントゲン写真をみる時は、まず胃の辺りをみる習慣がついてしまったのです。

やっぱり難しい虫垂炎

木曜日, 10 月 20th, 2016

マックバーニーの圧痛点これまでにブログに何度か取り上げてきた虫垂炎ですが、今回も、難しい症例でした。
【50才代の男性】
【飲酒癧】ウイスキー シングル5杯/日
【病歴】前日より急に左上腹部痛が出現し、来院されました。発熱なし。嘔気、嘔吐・下痢無し。生ものは食べていません。アルコールを大量に飲んでいません。
【診察】左上腹部(胃の少し外側あたり)に圧痛を認めましたが、それ以外には、異常な所見がありません。もちろん、虫垂のある右下腹部を押えても痛みはありませんでした。腸雑音も異常なし。背中(腎臓やすい臓のあるあたり)をドンドンと叩いても大丈夫でした。

この時点で私は2つの可能性を考えました。
① 急な痛みの発症だから、結石(胆石、尿管結石)か、腸のねじれ・閉塞か、血管の異変の可能性があるのではないだろうか。
② 大酒家だから、アルコール性急性膵炎かもしれない。(飲酒量は実際より少なめに申告する人が多い。)

【検査】エコー検査で、胆石は見当たりませんでした。血液検査では白血球が異常に増加していました。すい臓や胆道系の酵素はほぼ正常でした。①も②も否定的な結果でした。

しかし、痛みが強いことと白血球増多があることから、直ぐにCT検査を撮って頂くように救急病院に依頼しました。CTの結果、虫垂炎と診断されました。虫垂炎も腸の閉塞と言えばそうですね。

【学んだこと】学生時代の外科の授業で、「右下腹部を圧迫するマックバーニー(Mcburney)の圧痛点ランツ(Lanz)の圧痛点が陰性でも、虫垂の反対側の下行結腸を逆さまに押し上げてみて初めて虫垂に痛みが出ることがあります(ロブシングサインRovsing sign)。」と教授が講義されたことを思い出しました。この患者さんにロブシングサインを試していたらどうだったでしょうか? これからは、日々の診療で『ロブシングサイン』も確認しようと決心しました。

膵がんと肥満

木曜日, 9 月 1st, 2016

膵がんは、男女とも近年増加傾向にあります。男性はがん死の第位、女性は第位で、これは乳がんよりも多いのです。先日、膵炎症状から膵がんが見つかった方がおられました。BMIが30以上でした。
BMIとは?

50代の方で、心窩部痛と背部痛を主訴に来院されました。アルコールの摂取も普通ですし、特別高脂肪食や高蛋白食を好んで食べるというわけでもありません。エコー検査で胆石は認めませんでした。背部痛が気になったので、血中の膵酵素を測定したところ、アミラーゼ(炭水化物を分解する酵素)もリパーゼ(脂肪を分解する酵素)も上昇していました。特にリパーゼは正常上限の10倍でした。リパーゼは膵臓の病気以外で上がることは、ほとんどありません。膵臓の病気を見つけるのに非常に有用な検査です。そのリパーゼが異常に高い。膵炎の原因もはっきりしない。何か腑に落ちないものを感じたので、CT検査を受けて頂きました。その結果、2cmの膵腫瘍が見つかったのです。

膵臓に腫瘍が出来ると、正常な膵液の流れを妨げてしまいます。腫瘍によってせき止められた膵液が膵実質に炎症をおこし、また、血中に逸脱していきます。腫瘍があることに随伴しておこるので『随伴性膵炎』と言います。膵炎を診た時は、常に、念頭に入れておかなければいけません。

膵がんのリスクファクターとして、喫煙飲酒糖尿病、などがあります。意外と思われるかもしれませんが、肥満もリスクファクターです。肥満による高血糖や高脂血症が発癌を促進すると考えられています。この方の膵がんの原因は肥満だったかもしれません。

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アカラシア

水曜日, 8 月 3rd, 2016

バリウムがなかなか食道から胃に流れていきません!アカラシアとは下部食道噴門部(胃の入り口)が緩みにくくなることで、食物の通過障害を来たす病気です。先日、当院でアカラシアが見つかった方が、最新の手術を終えて、1年ぶりに来院されました。すっかり、元気になり表情も明るくなっておられました。

アカラシアは10万人に1人程度のまれな病気です。症状も嚥下困難、食欲不振、嘔吐、胸痛など、それほど特徴的なものはありません。そのために、診断に時間がかかることがしばしば見受けられます。摂食障害と診断され、心療内科に長く通院していた報告もあります。

その方は30代前半で、すでに、いくつかの病院を受診されていました。「逆流性食道炎」の診断のもと、抗潰瘍薬(プロトンポンプインヒビター)が処方されていましたが、あまり効果は無かったようです。当院で胃カメラを受けて頂きましたが、特に異常を認めませんでした。この方はとてもしっかりした受け応えで、病状を的確に説明されましたので、心因的な要因は無さそうでした。診断の決め手となったのは、「水が飲み込みにくい。」という言葉でした。アカラシアは、何故か、固形物よりも流動物の方が飲み込みにくいのです。アカラシアの可能性があることをご本人に説明し、大学病院を受診して頂きました。

その後、別の大学病院でアカラシアの根治手術「内視鏡的食道筋層切開術(POEM)」が施行されました。この治療法が導入されて以来、アカラシアは完治する病気になりました。なお、POEMは2008年、世界に先駆けて日本で実施されています。

患者さんが「先生に出会わなかったら、今の私は無かった。」と話してくださいました。医者冥利に尽きる最高の褒め言葉でした。

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年齢が若いから胆石は無いだろう。と決めつけていました。

火曜日, 6 月 21st, 2016

先日、20代前半の女性で、胆石と総胆管結石による上腹部痛(心窩部痛)の患者さんがいらっしゃいました。年齢が若いから胆石はないだとう。と決めつけていたことで、診断までに遠回りをしてしまいました。

総胆管は肝臓と十二指腸をつなぐ管です。20代前半の女性で、食後に胃の辺りと背中が痛むために来院されました。2度目の診察で、胃カメラを受けて頂きましたが異常は見つかりませんでした。
胃薬で様子を見ていましたが、しばらくして、再び強い痛みが出たため、3度目の診察でエコー検査をおこない、胆石を確認しました。「まさか!」って感じでした。さらに、血液検査では、肝胆道系酵素が異常値を示していました。直ちに、大学病院を紹介し、CT、MRIなどの精密検査の結果、「胆のうと総胆管に結石あり」と診断されました。総胆管結石を内視鏡的に摘出した後に、胆のう摘出術が施行されました。

胆石症は「太った40代の女性」に多いということが定石です。太った(fatty)、40代(forties)、女性(female)といずれも『F』で始まるので覚えやすいのです。ところが、胆石・総胆管結石患者さんの男女比は1対1.2でさほど女性に多いわけではありません。50~60代にピークがあり、40代ではありません。「胆石は40代の女性に多い」という誤った概念を払しょくしなければなりません。

胆石・総胆管結石患者さんの15%は20代、30代であることから、決して、若年者にはまれというわけでもないのです。

実は、もうひとつ、反省しなければいけないことがあります。患者さんが、介護職だったため、きっと仕事のストレスが大きいだろうなあ。と勝手に想像していたのです。胃の痛みも『仕事のストレス』の要因が大きいと決めつけていました。

そういった点を反省しながら、カルテを見直していると、初診時に「背中も痛い」と記載しているではないですか! 胃潰瘍では背中は痛くなりません。胆石なら、右の肩甲骨あたりに痛みが放散することがしばしばあります。最初の出だしでつまずいていたのです。

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大腸smがん

水曜日, 5 月 25th, 2016

初期の大腸がんは内視鏡治療(ポリープ切除)で完治します。一方、進行した大腸がんは外科的手術が必要です。内視鏡治療か手術か、その境目になるのが「smがん」です。smとは「粘膜下層」という意味です。先日、ポリープ切除をおこなった患者さんがsmがんでした。
大腸粘膜の層構造です。

大腸の壁は、内側から、①粘膜(粘膜固有層) ②粘膜下層 ③筋層(固有筋層) ④しょう膜下層 ⑤しょう膜 の5層構造になっています。①と②の境には「粘膜筋板」といわれる薄い筋肉の層があります。【右図参照】

がんの深さが①にとどまっていれば内視鏡治療で完治します。絶対にリンパ節転移はありません。
がんの深さが③④⑤であれば、外科手術が必要です。

問題は②です。粘膜下層を3等分して、上から順にsm1 sm2, sm3と呼びます。がんが1/3までの深さ(sm1)ならば転移がないため、内視鏡治療で良いのですが、がんが深ければ(sm2以深)、10%程度のリンパ節転移があるために手術をした方が安全です。

先日、S状結腸のポリープ切除をおこなった患者さんの結果がsmがんでした。内視鏡治療は粘膜下層で切除するため、切除標本で粘膜下層を3等分して評価することは出来ません。粘膜筋板からがん最深部までの距離が1mm以下であれば、sm1扱いになります。この方は粘膜筋板が分からなかったため、病変表層からがんの最深部までの距離(2.3mm)で代用し、sm2以深のがんと診断しました。この場合、ポリープが完全に切除されていても、リンパ節転移のリスクが残ってしまいます。

患者さんと話し合い、追加の外科切除術を受けて頂くことになりました。手術の結果、リンパ節に転移はありませんでした。

smがんは、リンパ節転移がないと『ステージⅠ』です。もし、1個でもリンパ節転移があると、『ステージⅡ』を飛び越えて、一気に『ステージⅢa』になってしまいます。
ステージⅢの大腸がんは、化学療法を追加するのが一般的です。手術が終わった後に、半年間、抗がん剤の投与を受けなければいけません。それでも、5年生存率はステージⅠが90%であるのに対して、ステージⅢaは80%と低くなります(数字はS状結腸がんの5年生存率)。

粘膜内、粘膜下層はわずか数ミリメートルの厚みしかありません。しかし、そのほんのわずかな差でも結果は大きく違ってくるのです。

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平成27年診療報告より(2)  アルドステロン症

日曜日, 2 月 28th, 2016

レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系高血圧の患者さんの5%程度に存在すると言われているアルドステロン症ですが、これまで一度もお目にかかったことがありませんでした。

【レニン・アルドステロンの説明】
体内を流れる血液量が減ると、レニン(ホルモンの一種)が刺激されます。レニンはアンギオテンシンを介して、アルドステロンを分泌させます。アルドステロンは腎臓でナトリウム(Na)を再吸収し、カリウム(K)を排出します。その結果、血圧は高くなり、血中のK濃度は低下します。

【アルドステロン症のメカニズム】
体のどこかにアルドステロンをドンドン産生する腫瘍があるために高アルドステロン血症になります。その結果、高血圧となります。レニンはフィードバックがかかって産生が抑制されます。アルドステロン症では「低レニン・高アルドステロン」になるわけです。

【症例】
30代の女性で、風邪症状で来院されました。血圧170/120mmHgと異常に高かったのですが、これまで高血圧を指摘されたことは無かったそうです。時々、病院に来ると緊張して異常に血圧が上がる方がいらっしゃいますので、2週間ほど自宅で血圧を測って記録を持って来て頂くようにしました。
次の診察時に血圧の記録を見せてもらうと、自宅でも血圧が高いことがわかりました。そこで、レニン・アルドステロンを測定したところ、アルドステロン症の診断基準を満たす結果でした。エコー検査では副腎腫瘍は無かったので、腫瘍の無いタイプかも知れません。現在、大学病院で精査中です。早く結果が知りたいですね。

成書には、高血圧の患者さんは全員、初診時にレニン・アルドステロンを確認しておくことを勧めています。降圧剤を飲み始めるとレニン・アルドステロン値に影響が出るためです。レニン・アルドステロンを測定する時は、15~30分以上、安静臥床を続け、それから採血しなければ正確な値が出ません。ですから、高血圧の方にレニン・アルドステロンの採血をするのは、なかなか勇気のいることなのです。

古典的には、高血圧と低K血症の組み合わせがあるとアルドステロン症を疑うのですが、最近では、低K血症を起こすアルドステロン症は20%程度だそうです。アルドステロン症を見つけるのはなかなか難しいと思います。

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平成27年診療報告より(1)  赤痢アメーバ症

日曜日, 2 月 14th, 2016

実は危険な食材かも。赤痢アメーバ症は嚢子(シスト、卵に相当する)が口から侵入し、大腸粘膜で成虫(栄養型)になり、出血や潰瘍を伴った腸炎を来す病気です。
平成27年に当院でも1名確定診断が付きました。幸い、薬(フラジール)の内服で、完治しました。

当院では過去6名(6年間)の赤痢アメーバ症の患者さんが確認されました。
【男女比】男性:女性=6:0(全国集計でも9:1とやはり男性に多い)
【年齢】34歳~56歳(妻帯者2名、あとの4名は未確認)
【海外渡航歴】有(1名、中国)、無(5名)
【主訴】下血(3名)、健診で便潜血陽性(3名)
【病変の部位】直腸(4名)、盲腸(2名)

診断に関しては、大腸カメラが有用で、いわゆる「汚い」潰瘍やびらんが盲腸か直腸に認められれば、診断は容易です。10日間程度、薬を飲めば完治しますので、今のところ、大きな問題にはなっていません。

① 1990年代には年間100~200人程度だったのが、現在では年間1,000人以上の届け出があります。症状の無い保菌者はこの10倍いると考えられています。
② 東南アジアなどに渡航歴のある方や同性愛者(ゲイ)に多い病気とされていますが、実際は、どちらにも当てはまらない人が多いのが現状です。

この30年間で東南アジアへの旅行者はそんなに増えたでしょうか? 同性愛者(ゲイ)がそんなに増えたのでしょうか? 答えはいずれも「No」です。
圧倒的に男性に多いのは何故なのでしょうか?

赤痢アメーバの嚢子は野菜や果物に付着しています。特に、人糞を肥料として使っているとそのリスクは高くなります。嚢子は熱に弱いのですが、水洗いぐらいでは取れません。 (*東南アジアでは肥料に人糞を使うことがあります。)

【ここからは私見です】
日本でこの30年間で大幅に増えたモノ。そのひとつに『コンビニ』『ファミレス』があると思います。コンビニやファミレスのサラダ(カット野菜)は、何処で生産されたものなのでしょうか? サラダは水洗いだけで、熱処理は出来ないはずです。消毒水に浸すことで、細菌は殺せても、赤痢アメーバの嚢子は死にません。男性は、女性と違って、スーパーで産地を確認した野菜を買ってきて、家でサラダを作ることは滅多にしないでしょう?

【対策】
コンビニやファミレスでは熱処理してある(焼いたり茹でた)野菜を選ぶ。

【将来の不安】
現時点では、赤痢アメーバ症は抗生物質(フラジール)で完治します。しかし、フラジールが効かない報告も出てきています。将来的には、フラジールが効かないタイプが多くなる可能性があります。赤痢アメーバ症は決して、特殊な人の病気ではなく、身近な病気だと思います。

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大腸カメラで思う事

日曜日, 12 月 13th, 2015

大腸カメラはこんな感じです。開業して年が経ちました。勤務医の時から今まで沢山の大腸カメラをおこなってきました。開業してからの大腸カメラは、診察と同時進行であるがゆえに時間の制約があること、患者さんの痛みにより一層気を遣うこと、など勤務医の時とは違ったプレッシャーを感じます。
ここ数年、大腸カメラに対する自分のスタイルというものが、ようやく確立できました。その結果、検査時間が安定するようになりました。検査時間が安定すれば、予定も立てやすくなりますし、スタッフも行動しやすくなります。
大腸カメラを習い始めた若い先生方に、私流の大腸カメラのポイントを説明します

① 硬度可変式カメラの硬さ(0~3)は「」に設定しておきます。左側臥位でカメラを挿入したら、直ぐに仰向けになって頂きます。介助者に下腹部を圧迫してもらいます。この時、S状結腸に沿って、斜めに圧迫します。直腸S状部からS状結腸へ押し込まないで通過できれば、後はかなり楽です。ここは、時間をかけてもいいので、押し込まないで通過できないかやってみる価値があります。

② S状結腸から下行結腸への挿入(SD 移行部)が、大腸カメラの最大の難所です。
深部S状結腸まで挿入した時に、痛みの訴えがあれば、躊躇なく、左側臥位に戻って頂きます。その方が、カメラの自由度が大きくなり、より少ない痛みでカメラが進みます。
プッシュでSD移行部を超えたと感じたら、カメラの先端が抜けないように、カメラのループをストレート化します。大抵、手元は右ひねりになりますが、そうとは限りません。あくまでも、画面を見ながら、先端が抜けてこないように手元操作をおこないます。

③ 下行結腸に入ったら、介助者にヘソを軽く用手圧迫してもらいます。これでカメラが進まなかったら、介助者に両手でS状結腸を挟むように固定してもらいます。

④ 横行結腸から上行結腸へ移行する肝彎曲部が「第の難所」と言って良いでしょう。肝彎曲部に近づいたら、出来るだけ横行結腸のたわみを取り、カメラの硬度を「」にし、介助者にヘソの右横を圧迫してもらいます。ここで、カメラを強く押し進めると、カメラの先端はわみながらも上行結腸にひっかかります。用手圧迫を解除し、上行結腸の管腔を見失わないように、カメラのたわみを取ります。

⑤ 盲腸まで真っ直ぐの場合はそれで良いのですが、上行結腸が「Z字型」にたわんでいる場合があります、必ず、回盲弁や虫垂の開口部を確認してください。

如何だったでしょうか。大腸カメラの手技は人それぞれだと思います。自分のやり方に自信が持てるようになれば、精度の高い、かつ、痛みの少ない、安定した大腸カメラを提供し続けられると思います。

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