Archive for the ‘クリニック通信’ Category

クリニック通信(74)  白血病

木曜日, 3 月 13th, 2014

採血風景です。一昨年と昨年に、1名ずつ(合計2名)の方が、当院の受診をきっかけに白血病と診断されました。当院を受診される方が大体、1年間に1万人ですので、確率的には0.01%といったところでしょうか。

1人は20代の初診の方で、良くある「風邪症状」で来院されました。喉も腫れていないし、首のリンパ節も腫れていません。呼吸音も問題ありません。ただ、「以前、健診で白血球が多いと言われたことがある。」という患者さんの訴えが気になりました。そこで、念のために、末梢血液(白血球、赤血球、血小板数)を調べてみたのです。その結果、異常に白血球が増えていました。バイ菌が体に入った時の増え方とは、ひと桁違っています。直ぐに、総合病院の血液内科に連絡し、入院をお願いしました。(現在、お元気です。)

もう一人は70代の方で、毎月1回、糖尿病で通院しておられました。定期の通院日に来院されましたが、数日前から体調がすぐれないとのことでした。明らかに顔色が悪く、生気がありません。いつもは、血糖などの糖尿病の項目だけチェックしているのですが、末梢血液も調べてみました。その結果、白血球、赤血球、血小板数とも著しく少なくなっていました。特に、血小板数は、正常下限の10分の1になっていました。直ぐに、総合病院の血液内科に連絡し、入院をお願いしました。(現在も療養中です。)

1人目の方からは、初診の患者さんには、何が隠れているかわからない怖さを痛感しました。患者さんの訴えを良く聞くことの大事さも再認識させられました。診察室に何でも話せるムードを漂わせておかなくてはいけません。患者さんの話をさえぎるのは勿論NGですが、「あなたのために、充分な時間をとっています。」と感じて頂けることが必要だなと思いました。

2人目の方からは、いつもの平時の診察こそが大事であることを思い知らされました。些細な異常をいち早く察知するためには、平時の時の入念な全身チェックが必要です。日頃の診療レベルを上げなければいけないと思いました。

限られた時間の中では、つい、定型的な診察に流されがちです。患者さんの訴えも「不定愁訴」として片付けてしまうことがあります。その結果、重大な病気を見落とさないように、日々、精進してまいります。

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平成25年 診療報告

火曜日, 1 月 14th, 2014

平成25年も沢山の方に当クリニックをご利用して頂きました。
本当にありがとうございました。
平成25年の診療内容を報告します。

1)内視鏡検査を受けた方が2,065名います。
胃カメラを受けた方 1,237名
大腸カメラを受けた方 828名
食道がんの見つかった方が1名います。
胃がんが見つかった方が7名います。2名の方は早期胃癌でした。
(1名の方は大腸がんとの重複がんでした。)
胃の悪性リンパ腫の見つかった方が1名います。
胃のアニサキス虫体を除去した方が3名います。
胃静脈瘤の見つかった方が1名います。
十二指腸がんの見つかった方が1名います。
大腸がんが見つかった方が23名います。
大腸ポリープの切除を受けた方が65名います。
(7名の方は粘膜内がんでした。)
大腸アメーバ症の方が2名います。

2)ヘリコバクターピロリ感染症  除菌に成功した方が185名います。
ヘリコバクターピロリ菌に感染している場合、まず1次除菌をおこないます。1次除菌で菌が消えなかった場合は2次除菌をおこないます。
1次除菌で菌が消えた方が139名います。
2次除菌で菌が消えた方が46名います。
*5名の方が2次除菌でも菌が消えませんでした。

3)炎症性腸疾患
潰瘍性大腸炎の方が50名います。
クローン病の方が9名います。
4名の方は生物学的製剤(レミケード)の投与を受けています。
1名の方が小腸を切除する手術を受けました。

4)細菌性腸炎
便の培養検査で細菌が検出された方が36名います。
一番多かったのは病原性大腸菌(26名)で、次に多かったのが黄色ブドウ球菌(6名)、カンピロバクター(3名)と続きます。

5)便中のノロウイルス抗原が検出された方が1名います。

6)ジスト(GIST:消化管間質腫瘍)の方が3名います。
胃GISTの方が1名います。
小腸GISTの方が2名います。

7)肝臓の病気
B型肝炎に対して抗肝炎ウイルス剤(バラクルード)の内服治療を受けた方が4名います。
肝臓がんの方が2名います。
巨大肝のう胞の方が1名います。
原発性胆汁性肝硬変症の方が11名います。
自己免疫性肝炎の方が2名います。

8)胆道疾患
胆石が見つかった方が28名います。
(10名が手術を受けられました。)
総胆管結石の方が1名います。
総胆管がんの方が1名います。

9)すい臓の病気
急性すい炎の方が1名います。
石灰化を伴う慢性すい炎の方が3名います。
すいのう胞の方が2名います。
すい臓がんの方が1名います。

10)糖尿病
インスリン注射を受けた方が6名います。
インクレチン関連薬(DPP-4阻害薬)の治療を受けた方が38名います。

11)甲状腺の病気の方が14名います。
甲状腺機能亢進症(バセドウ氏病) 2名
甲状腺機能低下症(橋本病) 12名

12)禁煙外来を受けた方が34名います。

13)インフルエンザにかかった方が32名います。

14)24時間心電図を受けた方が12名います。

15)睡眠時無呼吸症候群の検査を受けた方が5名います。
持続陽圧呼吸療法を受けた方が5名います。

16)在宅診療をおこなった方が3名います。
そのうち1名の方はご自宅にて看取りました。

17)その他の疾患
急性骨髄性白血病
伝染性単核症

遺伝子検査はじめます!

水曜日, 11 月 13th, 2013

遺伝子検査では、自分が生まれながらに持っている体質や、将来どんな病気を発症しやすいかなどの発症リスクを知る事ができます。自分がどのような素因を持っているのかを知ることで、生活習慣の改善や、体質に合った運動、栄養法を知ることができます。

詳しい内容は当院HPで! ←こちらをクリック!

クリニック通信(73)  機能性ディスペプシアと新薬

日曜日, 7 月 14th, 2013

胃ケイレン?「胃が重い」「腹満感」「胸やけ」「食欲低下」などの胃部の不快な症状があるものの、胃カメラを受けてもこれといった異常がないことが時々あります。
胃の蠕動運動の低下や胃の知覚過敏などが主な原因ですが、これを「機能性ディスペプシア」と言います。従来は、このような場合の治療薬として「ガスモチン」が重宝されていました。この度、ガスモチンより効果が期待される新薬「アコファイド」が発売されました。

なお処方際しては、内視鏡検査で胃がんなどの器質的疾患がないことを確認した上で処方することが条件付けられています。

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クリニック通信(72)  開院4周年を迎えて

木曜日, 7 月 11th, 2013

4周年の記念のまんじゅうです(2コ入り)。平成21年7月に開院し、今年7月で丸4年が経ちました。この間、沢山の方に当院をご利用頂き、本当に有難うございました。この場をお借りして、お礼申し上げます。

今、私が一番自分に戒めていることは、「患者さんが沢山待合室におられても、今診察中の患者さんに全力で向かう。」ということです。電子カルテは便利なもので、診察室に居ながら、待合室の患者さんの人数が分ります。人数だけでなく、待ち時間も分ります。待ち時間が60分を超えると、赤字に変わります(あまり嬉しくない設定です)。待っておられる患者さんが増えると、内心は焦っているのですが、“急がば回れ“で、お一人お一人をしっかり診察するように自分自身に言い聞かせています。

以前は、昼休み(12:30~14:00)を利用して、大腸カメラをおこなっていましたが、最近は午前の外来が定刻に終わらなくなりました。その結果、午後の診察開始時間が遅くなり、午後2時に来院された患者さんを待たせてしまうことになっています。この場を借りて、お詫び申し上げます。

「娘に勧められて」とか「家内が先日検査を受けたもので」などと、ご家族のご紹介で当院を利用してくださる方がいらっしゃいます。これは、本当に嬉しいお言葉です。一番大事な家族を紹介してくださるわけですから。

今日から開院5年目が始まります。これまでの経験を生かして、より一層、充実したクリニックを目指す所存です。

今後とも、ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

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クリニック通信(71)  在宅医療

月曜日, 6 月 24th, 2013

只今、往診中。先日、医師会主催の在宅医療の勉強会に参加してきました。在宅医療はどうしても「密室」的な側面があるので、在宅医療をされている開業医の皆さんの悩み相談のような会でした。

ちなみに、急な要請で患者さんの家に出向くのが「往診」で、来院出来ない患者さんに計画的に診察に出向くことを「訪問診療」といいます。

皆さんのお悩みは大きく2つありました。
① 在宅医療に携わっていると、医院を留守にすることが出来ない。遠出が出来ない。
② 医療材料(カテーテルなど)が小分けして購入できないので、大量に余ってしまう。

在宅医療を行う以上、拘束時間が長くなることは、覚悟の上でおこなっているわけですが、やはり、心因的には大きなストレスになっているようです。複数の医師がチームを組んで在宅医療をおこなうことを国は勧めていますが、まだまだ、少ないです。

医療材料の無駄に関しては、登録しておけば、小分けして購入できるシステムを取り入れている業者もありますので、それを活用すると良いと思います。

長く通院してくださっていた患者さんが、動けなくなったら、訪問診療に移行するのは自然の流れだと思います。私自身は、患者さんを看取る気持ちで診療しています。

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クリニック通信(70)  2リットルから1リットルへ

金曜日, 6 月 21st, 2013

movi-bag-fr-smこの度、大腸内視鏡検査用の新しい洗腸剤(商品名 モビプレップ)が発売されました。一番のウリは「1L飲むだけで良い。」という点です。

これまで、大腸内視鏡検査が敬遠されていた一因として、前処置に飲む下剤の量でした。
「2L」の下剤を飲むというのは、やはり、かなりの苦痛を感じると思います。
これを理由に検査を敬遠されていた方もおられると思います。

今回、新発売された洗腸剤(モビプレップ)は原則1Lの内服で大丈夫です。
ただし、その後に、水(またはお茶)を500ml飲む必要があります。
合計1.5Lになるわけですが、洗腸剤を2L飲むことよりは、ずいぶん、苦痛が軽減されると思います。

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クリニック通信(69)  内視鏡懇談会

水曜日, 4 月 10th, 2013

深夜の論文書き先日、オリンパス社主催の新型スコープの性能と使い勝手の良さをアピールする研究会に参加してきました。(粉飾決算で有名になったオリンパス社ですが、ソニーと合併するそうです。消化器内視鏡の分野では圧倒的なシェアを誇っています。)

国立がんセンター中央病院の先生の特別講演も拝聴してきました。年間20本程の英語の論文が医学雑誌に掲載されているとのこと。論文の掲載率が30%と仮定して、年間60本前後の論文を書かれているだろうと予想しました。内視鏡医が総勢30名程度のことでしたので、各内視鏡医は「年間2本の英語論文を書くこと」が暗黙のルールになっているのかな?なんてことを勝手に空想しながら、拝聴していました。

国立がんセンター中央病院の先生方は、昼間は病院で外来、病棟、検査・治療、等の業務に追われ、勤務時間が終わってから深夜まで、論文を書かれているのでしょうね。

内視鏡のテクニックが上手なことはもちろんのこと、日々の診療の中に隠れている新しい知見を解明していくのは大変なことですね。

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クリニック通信(68)  TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の講演

日曜日, 4 月 7th, 2013

efbd94efbd90efbd901先日、医師会主催のTPPの講演を拝聴してきました。たまには、世の中のことを知ることも必要と思い、診療終了後に出かけたのですが、広い会場には沢山の方がみえており、関心の高さにびっくりしました。医師会が主催ですから、講演の趣旨は、「TPPで混合診療や国民皆保険がどうなるか?」という話でした。

TPPに賛成か反対かはそれぞれの立場で意見が違うと思います。講演で感心したのは、「なぜ、TPPなのか?」「日本は本当にNoと言えるのか?」といったところをこれまでの時代背景から詳しく解説して頂きました。

アメリカの健康保険制度についても教えて頂きました。
アメリカには2つの公的医療保険があります。高齢者を対象にしたメディケアと貧困層を対象にしたメディケイトです。それ以外のアメリカ国民は民間の医療保険に加入するわけですが、保険料が高くて保険に入っていない人が4,600万人いるそうです(貧困層ではなく、中の下ぐらいのアメリカ国民)。また、民間の医療保険会社は当然医療費の支払いは抑えたいわけですから、医師や患者さんに診療の抑制をかけてきます。救急隊が最初に患者さんに尋ねるのは「どうされましたか?」ではなく、「どの医療保険に入っているか?」ということもうなずけますね。

TPPは医療においても大きな変化をもたらしそうです。今後の推移を見守っていきたいと思います。

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クリニック通信(67)ヘリコバクター・ピロリ感染の治療について

土曜日, 3 月 16th, 2013

胃がんや胃潰瘍の一つの原因とされ、悪者扱いされているピロリ菌。
これまでは「胃潰瘍」という診断がなければ、保険適用での除菌はできませんでした。
今年から、ピロリ菌に感染している胃炎の患者さんに、保険適用での除菌ができるようになりました。
日本人に多い胃がんが、この保険適応で激減するのではと予測されています。
ピロリ菌の感染は、主に子どもの頃、親が噛み砕いたものを子どもに与えたことが原因のようです。
ネット社会の現代においては、知識を持っている親も多く(虫歯菌も口移しで子どもに感染するなど)、ピロリ菌に感染している子どもは少ないようですが、50代以上の感染率は80%を超えるとされています。

では、どうしたらピロリ菌に感染しているのか調べられ、

どのような方法で除菌できるのか?

胃カメラを受け、胃の粘膜を採取します。(胃カメラは必須です。)
検査後1時間ほどで判定がでます。
ピロリ菌に感染していれば、除菌に進みます。
薬を1日2回、7日間飲みます。
4週間以上経過した後に、除菌できたかどうかを尿素呼気試験(吐く息での検査)します。
万が一除菌できていなかった場合、お薬を変えて二次除菌を行います。
二次除菌まで進んで、除菌できる確率は95%程度です。
中野胃腸クリニックでは、保険適応される前から、自由診療でピロリ菌の除菌を呼びかけ、ピロリ菌の除菌に力を入れてきました。
しかし、保険適応ではないため、どうしても検査やお薬の金額は高くなってしまいます。
今まで、自由診療でしか対応できなかった患者さんに、これからは積極的に除菌を勧めることができます。
少しでも多くの患者さんと出会い、日本人の胃がん患者さんが減ることに貢献できると自負しています。

高齢の方に多いピロリ菌ですが、若い方でも感染している場合、胃がんになる確率が高くなります。
若い人は、なかなか病院に行きません。一方、若い人のがんは進行が早いことがあります。
社会人として巣立つ前に、検査を勧められるのも親の愛情の一つではないでしょうか。

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