Archive for the ‘糖尿病’ Category

糖尿病 シリーズ(6) インスリンは希少なホルモン

日曜日, 9 月 26th, 2010

すい臓は胃の背中側に位置するわずか120gの小さな内臓です。すい臓のわずか1%(1.2g)がランゲルハンス島です。この細胞からインスリンが分泌されます。ランゲルハンス島には、インスリン以外にもグルカゴン(血糖を上げるホルモン)などいろいろなホルモンが出ます。ですから、インスリンは本当にわずかしか存在しません。
 血糖を上げるホルモンは何種類もありますが、血糖を下げるホルモンは唯一インスリンだけです。どうして、人間の体はこうも血糖を下げることに関して脆弱なのでしょうか。例えば、ブドウ糖をグリコーゲンとして貯蔵する肝臓は1,300gもあります。すい臓の10倍です。
 以上のことから想像するに、人間はいつの時代もお腹を空かせて“ひもじい”思いをしていたのでしょうね。だから、食料にありつけた時は、出来るだけ体に蓄えておける様に出来ているのでしょう。血糖を下げる必要なんてなかったわけです。
 ところが、近代社会になり、食料が豊富になり、交通機関が発達し自分で歩くことが減り、第一次産業で働くことがなくなると、糖尿病という近代病が社会問題になってきたのです。

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糖尿病 シリーズ(5) 糖尿病とがん

火曜日, 9 月 21st, 2010

近い将来、成人日本人の3人に1人は糖尿病になるといわれています。進行すれば、失明や人工透析などの合併症を引き起こす厄介な病気です。
糖尿病の治療は血糖コントロールと合併症の早期発見が主体となります。当院では合併症の出現を未然に防ぐべく治療に取り組んでいます。

 糖尿病患者さんの死亡原因の第1位はがんです。糖尿病は血管がボロボロになる病気ですので、何となくイメージとしては脳卒中がいちばん多いような気がしていましたが意外ですね。なかでも、子宮内膜がん(2.1倍)、すい臓がん(1.8倍)、大腸がん(1.3倍)、乳がん(1.2倍)などの発症率が高くなっています。胃がんは3倍近い発症率であるという報告もあります。血糖値が高いと免疫力が低下するため、がんにかかりやすくなるわけです。

 糖尿病の方は、毎年1回は、がん検診を受けることが大切でしょう。胃がんと大腸がんの検診は胃カメラ・大腸カメラが良いと思います。すい臓がんはCT検査が必要です。その際、造影剤を点滴しなければ早期のすい臓がんは見つかりませんのでお気を付け下さい。なお、特に不摂生もしていないのに、急に血糖コントロールが悪化したした場合もすい臓がんを疑うべきです。

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糖尿病 シリーズ(4) 糖尿病専門医の言うことはいつも正しいの?

月曜日, 9 月 13th, 2010

近い将来、成人日本人の3人に1人は糖尿病になるといわれています。進行すれば、失明や人工透析などの合併症を引き起こす厄介な病気です。
糖尿病の治療は血糖コントロールと合併症の早期発見が主体となります。当院では合併症の出現を未然に防ぐべく治療に取り組んでいます。

 
 平成22年7月から糖尿病の診断基準が一部改訂されました。私が医師になって2度目の変更です。診断基準が変われば、糖尿病と言われていた人が糖尿病でなくなったりする可能性だってあります。今回は、2,3「グチ」を言わせて頂きます。よかったらお付き合いください。

 ここ数年の流行り(最新の治療とも言いますが)として、血糖を下げる薬(血糖降下剤)を飲んでいるけれど、十分なコントロール出来ていない人に、薬はそのままで、さらに、1日1回だけ持続型のインスリンを打つという方法が脚光を浴びています。24時間同じ効果が保てるインスリンで、「基礎分泌」に相当するところを補ってくれるわけです。とても理にかなっていると思います。しかし、この20年間以上、血糖降下剤とインスリンの注射を組み合わせるということは最も愚かな治療法とされてきました。他の誰でもない「糖尿病専門医」の教えです。

 ビグアナイド(商品名:メルビン)という薬は、今でこそ、肥満のある糖尿病に最も有効な薬のひとつに挙げられています。実際、非常に良く効きます。ところが、この薬、日本では発売から40年間、重篤な副作用があるといわれ、誰からも見向きもされませんでした。「糖尿病専門医」も使用することを禁じていました。10年ほど前からその有効性が見直された『古くて新しい薬』です。

 「正義も時代と共に変わる」と言えばそれまでですが、治療法に決して普遍のものはないのでしょうね。

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糖尿病 シリーズ(3) 糖尿病予備軍は本当に予備軍なの?

月曜日, 9 月 6th, 2010

近い将来、成人日本人の3人に1人は糖尿病になるといわれています。進行すれば、失明や人工透析などの合併症を引き起こす厄介な病気です。
糖尿病の治療は血糖コントロールと合併症の早期発見が主体となります。当院では合併症の出現を未然に防ぐべく治療に取り組んでいます。

「糖尿病予備軍と言われたから、まだ大丈夫」 (本当に安心していいのかな?) 良く耳にする言葉に「糖尿病予備軍」と云う言葉があります。空腹時の血糖が正常より少し高いけど、糖尿病というほど高いない場合によく使われます。75g糖負荷試験(75gの砂糖の入ったサイダーを飲んで、2時間後に血糖を測ります。)での値が正常値をわずかに上回っている場合などにも使われます。「境界型糖尿病」という表現が医学的には正しい言葉になると思います。「予備軍」というと、糖尿病の一歩手前という意味であり、あくまでも、まだ糖尿病ではない。というニュアンスがあります。
ところが、境界型糖尿病の9割の方はいずれ糖尿病に移行します。すでに、糖尿病が始まっているのです。実は、この時点で正しい治療を始めることが出来れば、健常人に戻ることか出来る唯一のチャンスなのです。

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糖尿病 シリーズ(2) 夕食ぬきは大丈夫?

日曜日, 9 月 5th, 2010

近い将来、成人日本人の3人に1人は糖尿病になるといわれています。進行すれば、失明や人工透析などの合併症を引き起こす厄介な病気です。
糖尿病の治療は血糖コントロールと合併症の早期発見が主体となります。当院では合併症の出現を未然に防ぐべく治療に取り組んでいます。

今回のテーマは朝、昼、夕食のバランスについてです。

楽しみなのは、晩ごはん ♥1日に摂取する総カロリーを決めると、3食でどのように振り分けるか悩みますね。体重を減らす目的ならば、夕食のカロリーを減らすことが最も効果があると言われています。何故なら、夕食はついつい食べ過ぎてしまいますし、夕食の後は寝るだけでカロリーを使うことがないので、摂取したカロリーが蓄積されやすいと考えられているからです。

夜11時頃から深夜2時頃にかけては「成長ホルモン」が分泌されます。『寝る子は育つ』と言われるように、幼少期では、この時間に寝ていないと成長ホルモンが出ないために、成長に支障が起こります。大人は成長する必要はないのですが、この成長ホルモンは体のあちこちの傷みを修復する作用も持っています。ですから、夕食を抜くと深夜の体の修復作業に必要なエネルギーが足りなくなります。その結果、「何となく疲れが残っている。」「朝、気持ちよく目覚めない。」といった症状が出てきます。
夕食を抜くことはお勧めできません。どうしても1食抜くなら、昼食が良いでしょう。

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糖尿病 シリーズ(1) 肥満 なぜ太るの?

木曜日, 9 月 2nd, 2010

近い将来、成人日本人の3人に1人は糖尿病になるといわれています。進行すれば、失明や人工透析などの合併症を引き起こす厄介な病気です。
糖尿病の治療は血糖コントロールと合併症の早期発見が主体となります。当院では合併症の出現を未然に防ぐべく治療に取り組んでいます。

今回のテーマは糖尿病とは非常に関係が深い肥満です。

ズボンのベルトが・・・なぜ、太るのでしょうか?答えは簡単、カロリーの取り過ぎだから。しかし、この答えは100%の正解ではありません!
 炭水化物(ご飯、パン、麺類)を食べると、分解・吸収され、ブドウ糖として血液中に移行します。取り過ぎたブドウ糖は肝臓や筋肉に「グリコーゲン」として蓄えられます。それでも余ったブドウ糖は脂肪細胞に取り込まれ中性脂肪として蓄えられます。油を摂ったから脂肪がたまるのではありません。取り過ぎた炭水化物が脂肪になり太ってしまうのです。

 最初の質問に戻りましょう。同じ摂取カロリーでも、炭水化物が多ければ体に脂肪がついて、太っていきますが、蛋白質が主体であれば、体に脂肪はつきません。蛋白質は分解されアミノ酸になりますが、ブドウ糖にはならないからです。

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