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中野胃腸クリニックBLOG » 黄疸

Archive for the ‘黄疸’ Category

医療に関する話  黄疸(7)「治療」

月曜日, 7 月 11th, 2011

瞳の白いところ(眼球結膜)が黄色くなることを黄疸といいます。肝臓病で見かける代表的な症状のひとつです。今回は、黄疸の治療についてお話します。

肝硬変の患者さんから「黄疸が出ると、もう治らないのでしょう?」と、たびたび質問されます。そんなことはありません。摂生し、きちんと肝庇護療法を受けていただければ、徐々に黄疸は改善します。特に、アルコール性肝硬変はしっかりと禁酒を守れば、ビックリする位、肝機能は改善します。硬くなった肝臓はそのままですが、食道静脈瘤が縮小したり、合成能や凝固機能などが正常値に戻ることは度々あります。

「ビリルビン吸着法」といって、透析のように特殊なカラムを通すことで血液中のビリルビンを下げる方法があります。以前、劇症肝炎の際に、黄疸を改善するためにビリルビン吸着を併用していた時期もありましたが、現在ではビリルビンを下げても肝炎自体は良くならないのでほとんどおこなわれなくなりました。

黄疸は肝臓病や溶血の結果です。ですから、原因である病気の本質を直せば、おのずと黄疸は消えていくのです。

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医療に関する話  黄疸(6)「溶血性貧血」

日曜日, 7 月 10th, 2011

瞳の白いところ(眼球結膜)が黄色くなることを黄疸といいます。肝臓病で見かける代表的な症状のひとつです。今回は、貧血が原因でおこる黄疸についてお話します。

赤血球の寿命は120日ですが、これより短くなった状態を溶血といいます。溶血が起こる原因には、赤血球自体の異常や、赤血球の周りの環境の異常(免疫異常など)などがあります。また、薬剤や輸血の副作用、ビタミン欠乏などで起こることもあります。
溶血がおこると、血液中にヘモグロビンが放出されますので、間接ビリルビンが増加し黄疸をきたすわけです。

睡眠中に溶血がおこる「発作性夜間血色素尿症」とか赤血球が金平糖のようになる「有棘赤血球症」など不思議な病気があります。若い頃、血液内科を研修したのですが、残念ながら一度も遭遇しませんでした。

病原性大腸菌O-157に合併する「溶血性尿毒症症候群」は腎臓の血管内での異常によって、そこを血液が流れる時に赤血球が破壊されて溶血が起こります。

黄疸といっても、肝臓が原因ではないこともあるのです。

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医療に関する話  黄疸(5)「尿と便」

金曜日, 7 月 8th, 2011

瞳の白いところ(眼球結膜)が黄色くなることを黄疸といいます。肝臓病で見かける代表的な症状のひとつです。今回は、黄疸が出現した時の尿と便の変化についてお話します。

血液中を回っている間接ビリルビンはアルブミンと結合して大玉になっているために腎臓(糸球体)でろ過されず、尿には出てきません。しかし、直接ビリルビンが増加した際は、その一部がアルブミンと結合していないため、尿に漏れ出てきます。ですから、黄疸の時は、尿が褐色調になります。「濃い尿が出た」という訴えが一番多いです。「血尿が出た」といわれる場合もあります。
閉塞性黄疸では、直接ビリルビンが腸管に出てこないわけですから、白っぽい便(灰白色便)になります。

瞳の黄疸には気付かないけれど、尿の黄染や便が白くなることには気付くことが時々あります。不思議ですね。

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医療に関する話  黄疸(4)「閉塞性黄疸」

土曜日, 7 月 2nd, 2011

瞳の白いところ(眼球結膜)が黄色くなることを黄疸といいます。肝臓病で見かける代表的な症状のひとつです。今回は閉塞性黄疸についてお話します。

肝臓で作られた胆汁が腸に流れるまでの間に何らかの理由で通過障害をきたした結果、黄疸が生じた場合、「閉塞性黄疸」といいます。直接ビリルビンが有意に上昇します。
通過障害の原因は、石(胆管結石)であったり、炎症であったり、がんであったり様々です。治療は、内視鏡を使って、胆汁が腸の中に流れるようにするか、右のわき腹から胆嚢(あるいは胆管)めがけて針を刺して、体の外に胆汁の逃げ道を作るか2つの方法があります。
いずれにも共通して言えるのは、非常にリスクが高い処置であるということです。胆汁という刺激の強い消化液が狭い胆管にパンパンに詰まっています。詰まった胆汁が化膿して高熱を併発していることもあります。そこに向かって、針を刺すわけです。

ただし、この閉塞性黄疸の処置を無事終えると、患者さんは劇的に良くなります。痛みがウソのように消え、熱が下がります。ただし、黄疸だけは数週間かけて徐々に引いていきます。

tn_hukutuu03 勤務医だった頃の話です。日直で日曜日の朝病院に行くと、胆管結石が詰まったために激しい腹痛を来している患者さんが来られました。すぐに、「側視鏡」という胆道系専用の特殊な胃カメラを使って胆管にステント(ストローをイメージして下さい)を挿入しました。ステントを留置するや否や、結石によってせき止められていた胆汁が一気に流れてきました。痛みは劇的に軽減しました。月曜日まで待っていたら、丸一日以上痛み続けるわけですから、この時は「良い仕事をした。」と思いました。

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医療に関する話  黄疸(3)「急性肝炎」

火曜日, 6 月 28th, 2011

瞳の白いところ(眼球結膜)が黄色くなることを黄疸といいます。肝臓病で見かける代表的な症状のひとつです。今回は急性肝炎についてお話します。

急性肝炎は、肝臓のなかで肝炎ウイルスがモーレツに増殖して、肝臓に急性の炎症を起こす病気です。全身倦怠感、食欲低下、発熱、黄疸などの症状とトランスアミナーゼ(GOT,GPT)やビリルビンの高値などの検査結果から診断されます。

【A型肝炎】
経口感染といってA型肝炎ウイルスに汚染された水や食品を摂取することで感染します。本邦では生牡蠣(カキ)による感染が有名ですが、海外では、レタスやグリーンオニオンによる集団発生も報告されています。
A型肝炎の発生の多い国へ旅行する場合は、前もってワクチンを打つことをお勧めします。
【B型肝炎】
主に血液を介して感染しますが、体液なども感染源になり得ます。多くの場合が、B型肝炎キャリアの人と性的接触をした場合に起こっています。成人になる前にワクチンを打つことをお勧めします。
inosisi【C型肝炎】
輸血、血液製剤、刺青、薬物乱用、などによる汚染された血液を介して感染します。医療従事者の針事故で感染することもありますが、B型肝炎のようにワクチンがないため、非常に問題です。感染しても、インターフェロン治療が有効です。
【E型肝炎】
経口感染です。本邦ではイノシシや鹿肉の生食によって発症することが報告されています。予防法はありませんので危険なものは食べないことが一番です。

肝炎は慢性化する場合がありますし、重症化することもあります。肝炎に対する正しい知識を持つこと、危険なことはしない、ワクチンで予防する、等の対策が望まれます。特に、中・高校生のお子さんをお持ちの親御さんはB型肝炎ワクチンを打つことを考えてあげてください。
病院に勤めていた頃、高校3年生の女の子がB型急性肝炎で入院してきました。ご両親も付きっきりで看病されていました。ですから、なかなか、感染に至った経過を聞くことができません。本人も性交渉は絶対にないと言い張ります。詳細は不明のまま、無事退院出来たのですが、1年後、大学生になった時に本当のことを話してくれました。

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医療に関する話  黄疸(2)「体質性黄疸」

金曜日, 6 月 24th, 2011

瞳の白いところ(眼球結膜)が黄色くなることを黄疸といいます。肝臓病で見かける代表的な症状のひとつです。今回は体質性黄疸についてお話しましょう。

old-book1 クリニックで遭遇する最も多い黄疸は実は「体質性黄疸」です。医学書では黄疸の項目に、急性肝炎や胆管がんなどが大きく掲載され、体質性黄疸は、最後の方に付録のようにチョコッと書いてあるだけです。これは、体質性黄疸が生命に重大な影響を及ぼさないためだと思います。体質性黄疸は4種類ありますが、最も頻度が高いのは「Gilbert(ギルベルト)症候群」というタイプです。50人に1人の割合で存在すると言われています。

ギルベルト症候群は、本人も気がつかない程度の軽い黄疸しか出ません。ほとんどの場合が、健診でビリルビンが異常値で、医療機関への受診を勧められて来院されます。ビリルビンの異常がごく軽度であることや肝機能が正常であること、自覚症状がない場合はこの疾患を考えます。肝細胞での間接ビリルビンの取り込みの異常であり、詳細な検討は酵素の遺伝子解析が必要ですが、残念ながら保険診療では出来ません。

体質性黄疸の代表である「ギルベルト症候群」は治療の必要もなく、将来の心配も必要ありません。

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医療に関する話  黄疸(1)「ビリルビン」

水曜日, 6 月 22nd, 2011

瞳の白いところ(眼球結膜といいます)が黄色くなることを黄疸といいます。肝臓病で見かける代表的な症状のひとつです。黄疸について幾つかのことをご紹介します。第1回目は黄疸の元であるビリルビンについてです。

白い瞳が黄色に見えるのは、ビリルビンという物質が結膜に沈着したためです。このビリルビンとはいったい何でしょうか?
ビリルビンは赤血球の中にあるヘモグロビンを構成している一部です。老化した赤血球が壊れて、老廃物として血液中に出てきたビリルビン(間接ビリルビンと名付けられています)は肝臓の中でグルクロン酸抱合を受けて胆汁中に排泄されます(直接ビリルビン)。胆汁は腸の中に排泄されますので、同時にビリルビンも腸の中に移行します。そこで、ウロビリノーゲンという形に変わります。ウロビリノーゲンの80%は便として排泄されます。便の色が茶色いわけです。残りの20%は血液中に再吸収されます。ウロビリノーゲンもリサイクルしています。エライですね。さらに、その一部は腎臓を経て尿中に排泄されます。難しいですね。

血液中のビリルビンが多くなれば、全身いたるところに沈着します。白いハズの瞳が黄色くなり、最初に異常に気付くわけです。

血中のビリルビンの正常値は1.2mg/dl以下です。この値が3mg/dlぐらいになると誰でも「黄疸」と分かります。2mg/dl程度では、いわゆる『涙目』みたいな感じです。

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