医療に関する話 「胃酸って悪者ですか?」 Part 3

胃酸って悪者ですか?part1、part2を読んで頂き有難うございます。今回はいよいよ最終回「プロトンポンプインヒビター(PPI)って長い間飲んでも大丈夫?」です。最後まで、もうしばらくお付き合いください。

結論を先に言います。「PPIは長期間飲んではいけません!」。

現在、存在するPPIは、オメプラール、オメプラゾン、タケプロン、パリエットおよびジェネリック(6社ほど)の計10種類ほどあります。
PPIが長期に飲まれるようになったのは、「逆流性食道炎」の出現によります。それまでPPIは胃潰瘍に対して8週間迄と投与期間が厳しく定められていました。その後、PPIが逆流性食道炎にも適応になりました。逆流性食道炎は短期間で治らないことが多く、また、薬をやめるとすぐに再燃するため、PPIの投与期間の制限がなくなりました。そこで、胸やけという症状があれば、「おそらく逆流性食道炎だろう」という想定の下、PPIが延々と投与されるようになったわけです。

 

PPIの長期投与による弊害は、医学的に証明されているだけでも以下のようなものが挙げられます。

① PPIがカルシウムの吸収を阻害することから、大腿骨骨折が増える。

② PPI内服中は肺炎になりやすい(胃酸が抑えられて、生体防御機構が低下するため)

③ 慢性の水様性下痢をきたす特殊な大腸炎(Collagenous colitis)を来たしやすい。

PPIを内服する時は、胃カメラを受けて、胃潰瘍や逆流性食道炎の確定診断を受けてからにしましょう。そして、治ったことが確認できれば、スッパリと内服を中止することが大切です。

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