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2021年を振り返って②(大腸カメラ編)

昨年も大勢の方に胃・大腸内視鏡検査を受けて頂きました。有難うございました。自分なりに2021年を振り返ってみようと思います。

3機種体制
これまでは、標準タイプ(CF-H260AI)と細径タイプ(PCF-PQ260I)の2種類のカメラで検査をおこなってきましたが、2021年にこれら2機種の中間に位置するPCF-H290Iを新たに採用しました。この機種は、背が高くて痩せ型の方に特に威力を発揮します。一般的に腸の長さは身長に比例しますので、背が高い人は腸が長いです。しかも、痩せ型の方は、狭いお腹の中に長い腸がおさまっているわけですから、スコープには、柔らかいことと直進性に優れていることが求められます。これらの相反する機能を兼ね備えているのがPCF-H290Iです。2機種から3機種に増やしたことで、検査をより苦痛なく安全に行えるようになりました。

大腸粘膜の5層構造です。直腸粘膜内がんでリンパ管浸潤陽性
直腸ポリープをポリペクトミーした結果、粘膜内がんでリンパ管浸潤を認めるという病理結果が届きました。リンパ管浸潤があれば、原則、リンパ節郭清を含めた追加の手術が必要です。しかし、粘膜内がんがリンパ節転移することは無いというのも、大原則です。この矛盾する2つの結果をどのように扱えば良いのか難しい問題です。
結論から申しますと、大学病院でリンパ節郭清を伴う低位前方切除術が施行されました。リンパ節転移は1つも認めなかったため、『ステージ0』と診断されています。
後日、病理の先生に一連の経過について意見を伺ったところ、病理医は『陰性』という結果は信用しない。信用するのは『陽性』だけと答えて頂きました。標本を薄切して作ったプレパラートにがん細胞が無かった(陰性)としても、切り出していない部位にがん細胞があるかもしれません。ですから、リンパ節転移は無かったと判断するのではなくて、標本を作ったところにはがん細胞が無かったと考えるわけです。この患者さんの場合、確かな事実は切除したポリープ(がん)に『リンパ管浸潤があった』ということだけです。ですから、「リンパ節転移が無かったのなら、結果的には追加の手術はしなくても良かった。」なんて後悔する必要はないのです。今回、病理の先生の考え方が聞けてとても勉強になりました。

大腸smがん
直腸に2cm大の亜有茎性のポリープを認めました。生検でグループ5(がん)が確認されました。内視鏡治療の適応ではないと判断し総合病院を紹介しました。その後、外科的切除術を受けておられます。がんの深達度は粘膜下層の深いところ(1,000μm以上)まで浸潤していました。それでも、リンパ節転移は無かったので、「ステージ0」でした。抗がん剤治療も不要です。良かったですね。

直腸カルチノイド
直腸に「粘膜下腫瘍」の形態を呈した5mm大の隆起を認めました。生検の結果、カルチノイドと診断されました。総合病院で内視鏡治療が施行されています。

直腸粘膜脱症候群
排便時間が長かったり、排便時にいきんでしまう習慣が契機となり、直腸粘膜の形態変化を起こしてしまう疾患です。組織学的には腺維筋症を認めます。内視鏡所見では、潰瘍型、平坦型、隆起型など、外観は多彩です。
①肛門部に分葉上のポリープとして認められた方がいました。生検で本疾患と診断がつきました。排便指導をおこないました。
②隆起型の直腸粘膜脱症候群を来していた方が、3年間の排便習慣の改善の成果を見ようと大腸内視鏡検査を受けに来られました。今回、3年前にあった肛門部の隆起は消失していました。

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