胃がんの発生から治療までを見届けることが出来ました。

胃カメラはこんな感じです。通常は、胃カメラで「すでに出来ている」胃がんを見つけるのですが、今回、今まで何もなかった場所に小さな隆起が出来て、1年後に少し大きく成長し、内視鏡切除によって早期胃がんと判明した患者さんを経験しました。

60才台女性
ヘリコバクターピロリ菌の除菌済の方です。萎縮性胃炎あり。胃がんのハイリスクグループとして、7年前より毎年当院で胃カメラを受けています。2年前の胃カメラまでは異常なかったのですが、昨年の胃カメラで、前庭部に3mm大のなだらかな隆起が出来ていました。生検ではグループ1(炎症粘膜)との診断でした。今年の胃カメラで、それは5mm大のハッキリした隆起(ポリープ)に成長していました。生検で、グループ3(腺腫:良性の腫瘍)と診断されました。大学病院に内視鏡治療をお願いした結果、グループ5(がん)と診断されました。幸い、粘膜内がんであったため、内視鏡治療で完治しています。

胃がんが誕生して胃カメラでわかる大きさに育つまでに平均年かかると言われています。今回の経験はまさにそれを裏付けるものでした。
隆起が大きくなることと並行して、細胞もグループ1からグループ3、そしてグループ5へと進んでいます。がんは内視鏡的に切除され、完治しています。まさに、胃がんの誕生から治療までを見届けることが出来たわけです。
この方は、7年前から毎年きちんと胃カメラを受けておられたことが今回の胃がんの早期発見・早期治療につながったと思います。単なる偶然で見つかったわけでは無いと思うのです。この方のように、何事も強い意志を持って継続することが大切であると思いました。
胃がんの内視鏡治療の場合、10%程度の確率で、別の部位に胃がんが再発します。ですから、これからも定期的な胃カメラが必要です。これもまた大事なことです。

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