消化器病と電解質異常(2) 

アルコール性肝障害と低ナトリウム血症と中心性橋髄鞘融解症

アルコールによる肝臓病の患者さんが意識障害で転院されて来た時のことです。

沖縄の塩意識障害の原因が、肝臓の状態からは説明出来ませんでした。ふと、血中ナトリウム(Na)濃度が130 mEq/L(正常値:135~146)と少し低い値であることに気付きました。前の病院に問い合わせると、数日前の血中Naは110 とさらに低い値でした。つまり、この数日で急速に130まで補正されたということです。

肝疾患はむくみやすい病気ですので、低Na血症になりがちです。加えて飲酒ばかりしていて十分な栄養と塩分(NaCl)が摂れていなかったことで強い低Na血症を引き起こしたと思います。

低Na血症を急速に補正すると、不可逆的な脳幹の異常を来たすことがあります(中心性橋髄鞘融解症 Central pontine myelinolysis :CPM)。CPMは飲酒する方に多く認められますので、この患者さんもCPMが発症し意識障害が起こったと考えられました。

低Na血症は意識障害を来たしますし、その補正の方法を誤ると意識は戻らなくなってしまうことがあるのです。

ちなみに、低Na血症の治療は120 mEq/Lまでは急速に補正し、以降、2~3日かけて5 mEq/L程度ずつゆっくり上げていけばCPMは避けられます。

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