Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/chicappa.jp-nakano-ichou/web/blog/wp-settings.php on line 520

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/chicappa.jp-nakano-ichou/web/blog/wp-settings.php on line 535

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/chicappa.jp-nakano-ichou/web/blog/wp-settings.php on line 542

Deprecated: Assigning the return value of new by reference is deprecated in /home/users/1/chicappa.jp-nakano-ichou/web/blog/wp-settings.php on line 578

Deprecated: Function set_magic_quotes_runtime() is deprecated in /home/users/1/chicappa.jp-nakano-ichou/web/blog/wp-settings.php on line 18
中野胃腸クリニックBLOG» Blog Archive » ヘリコバクターピロリシリーズ(12) ABC検診

ヘリコバクターピロリシリーズ(12) ABC検診

血液検査だけで胃がんにかかりやすい人を拾い上げようとする検診が「ABC検診」です。

ペプシノゲンは胃粘膜で作られますが、胃の萎縮(老化)が進むと、産生が低下します。血液中のペプシノゲンⅠが基準値以下で、かつ、ペプシノゲンⅠ/Ⅱ比が基準以下の場合をペプシノゲン陽性と表現します。つまり、胃粘膜の萎縮の強い人達です。

さらに、血液中のヘリコバクターピロリ抗体が陽性か陰性で組み合わせると、
A群:ペプシノゲン(-)でピロリ菌も(-)
B群:ペプシノゲン(-)でピロリ菌は(+)
C群:ペプシノゲン(+)でピロリ菌も(+)
D群:ペプシノゲン(+)でピロリ菌は(-)

の4つのグループに分けます。そうすると、A群からはほとんど胃がんが見つからないのに対して、C群やD群からは高頻度に胃がんが見つかることが分りました。最も頻度が高いD群では1年間に80人に1人の割合で胃がんが発生しています。B群はピロリ菌には感染したけれど、ほとんど胃炎が起こらなかった人達です。

ところで、D群のペプシノゲン(+)でピロリ(-)という場合を説明しましょう。ペプシノゲン(+)で胃の萎縮がどんどん進むと、胃粘膜が腸粘膜化します(腸上皮化生)。腸上皮ではピロリ菌は生きていけないので、自然にピロリ菌感染が消えてしまいます。その結果、ペプシノゲン(+)でピロリ菌(-)という組み合わせが出てくるのです。(面白いですね。)

現在のように、ある年齢になったら、全員が胃透視を受けるのではなく、C群やD群の人達だけに積極的に胃カメラを受けてもらえば、効率的に胃がんが見つかるわけです。

A群の方は、胃カメラによる定期的検査は不要と考えても良いでしょう。
B群の方は3~4年毎に胃カメラを受ければ十分です。
C群やD群の方は、出来れば毎年胃カメラを受けた方が良いでしょう。胃がんが出来て、カメラで見て分かる大きさになるのに平均3年といわれています。少なくとも、3年毎には検査を受けることをお勧めします。

まず、自分がA,B,C,Dのどのグループなのかを知ることが必要です。そして、B群とC群の方は、積極的に除菌治療を受けることをお勧めします。

このABC検診、実は10年以上も前にその有用性が発表されていますが、なかなか普及しません。現在、一部の自治体ではこのABC検診を採用し、成果を出しています。

*このブログは2012年に書いたものを一部訂正・加筆したものです。

人気ブログランキングへ当院を広く知っていただきたいと思い、ブログランキングに参加することにしました。左のバナーをクリックすると票が入り、ランキングがあがる仕組みです。
よろしかったら応援よろしくお願いします。

Leave a Reply


Social Widgets powered by AB-WebLog.com.