診療報酬シリーズ(20)  レセプトの返戻(へんれい)

このシリーズは、開業年目の私の知識が、母校の新規開業した先生、あるいは、開業を控えている先生のお役にたてればと思い始めました。その対象でない方は読んでも面白くありませんので、予めご了承ください。
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レセプトを提出してから、数か月後、場合によっては1年以上も経ってから、レセプトの「返戻」があります。審査支払機関から、「保険診療と認められないから、返金しなさい。」という通達です。一応、その理由がABC等で書かれていますが(A:過剰と思われる、B:云々、等)、個々のレセプトの詳細については、一切説明はありません。仮に問い合わせても、「審査された先生の意見は、ここではわかりません。」という返事が返ってくるだけです。

最近、高齢者の大腸カメラの査定が厳しくなりました。以前なら、大腸ポリープ等の病名が付いていれば、100%査定されることは無かったのですが、最近になって、査定されるレセプトがたまに出てきました。
「75才以上(後期高齢者)なのか?」
「病名(大腸ポリープ)の日付が古くないか?」
「前年にも大腸カメラをしていないか?」
「同じ月に胃カメラもしていないか?」
など、いくつか傾向を調べたのですが、一貫性は無く、無作為のようです。

この「たまに」というところが悩ましいのです。最近、ようやく、審査支払機関のやり方が分かってきました。
例えば、75歳以上の大腸カメラを「過剰診療」として一律査定すれば、「75歳以上は検査を受けるな、ということか!」と社会問題になるでしょう? しかし、審査支払機関としては、出来るだけ、医療費を減らしたいのが本音でしょう。そこで、たまに、査定するのです。そうすると、診療する側(医師)は、高齢者に大腸カメラをおこなうことを躊躇するようになります。検査に関する説明やいろいろな同意書の作成、前処置、内視鏡検査、等一連の手間ひまをかけて施行した大腸カメラが、認められなかったら、がっかりしますよね。時間と労力の無駄ですから。
私自身も高齢者の大腸カメラは、検査自体のリスクのこともありますが、査定のことも考えて、より慎重になりました。
こうやって、目に見えない形で診療に圧力をかけるんですね。
あえて、審査の基準を曖昧にすることで審査支払機関が患者さんからの非難を受けないで、検査(医療費)を抑制出来るわけです。

では、どうすればいいのでしょうか? 私の対策方法です。
①健診的な意味合いで検査は受けられないことを患者さんに説明する。
②病名を個々にレセプト毎に詳細に記載する。便潜血、大腸憩室症、大腸癌の術後、等。
③ポリープがあれば、生検する。

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