大腸粘膜内がん 

大腸粘膜の層構造です。最近、大腸のポリープ切除(ポリペクトミー)をおこなった結果、ごく初期の大腸がん(粘膜内がん)だった方が人続きました。ポリペクトミーでがんは完全に取り切れていますので、追加の治療は必要ありません。

70代男性
数か月前に当院でポリペクトミーをおこなっています。個切除したのですが、まだいくつか残っていたため、追加のポリペクトミーをおこないました。12mm大のポリープが粘膜内がんでした。
70代女性
肛門の違和感のため大腸カメラをおこなったところ、S状結腸に15mm大のポリープを認めました。ポリペクトミーをおこなったところ、粘膜内癌でした。

大腸の壁は、内側から、①粘膜固有層 ②粘膜下層 ③固有筋層 (④しょう膜下層) ⑤しょう膜 の層構造になっています。①と②の境には「粘膜筋板」といわれる薄い筋肉の層があります。
通常のポリペクトミーでは、②粘膜下層の深いところで切除されます(図の黄色いラインのすぐ上)。切除ラインは決して③固有筋層には入りません。切除したポリープを顕微鏡で観察し、がんが粘膜固有層に留まっていれば、「粘膜内がん」です。
がんが側方、垂直方向共に切除断端から確実に離れていることも重要です。
当院がいつもお願いしている病理の先生は、粘膜内がんであっても、「smがん」と同様に
・がんの分化度
・脈管侵襲の有無(リンパ管、脈管にがん細胞が無いか)
・浸潤先進部の族出(budding)(がん細胞のばらけ具合)
を詳しく検討してくれます。詳細な検討をすることで患者さんの安心度が増すと思うのです。いつも、頭が下がる思いです。

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