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中野胃腸クリニックBLOG

9 月 19 日, 2020

よもやま話(112話) 職員募集

当院の名札です。これまでに幾度となく職員の採用をおこなってきました。スタッフからの的確なアドバイスで救われた経験をお話します。

ハローワークだけではない
開院して間もない頃は、スタッフ募集と言えば、ハローワークという思考回路しかありませんでした。スタッフから「民間の求人情報の会社にも出してみたらどうですか?」とアドバイスをもらいました。現在勤めているところを辞めようかなと思案中の人や、そこまでハッキリした意識は無いけど、何となくどんな募集があるのかな、って見る人もいますよ。と教えてくれたのです。以降、地元の求人情報会社に依頼しています。最近は、新聞の折り込みチラシやフリーペーパーよりも、WEB版が有効です。

知りたい情報とは
応募する方の知りたい情報は、勤務地、勤務内容、勤務時間、給料、休み、などでしょう。フリーのコメント欄に、当院は薪ストーブで冬は暖かくて癒されますよ。とか、院長はブログ書いてます。とか書いていました。しかし、スタッフから、どんな年齢層のスタッフが多いのかとか、子供の学校行事で休めるのか、とかが知りたいものなのですよ。と教えてもらいました。これまでは、応募する人の気持ちをまったく解っていなかったことを痛感させられました。さっそくコメント欄を修正しました。

名札
1日働いて「私には無理でした。」とお辞めになった方がいらっしゃいます。用意した名札は1日しか使われませんでした。以降、採用後しばらくの間、自作の名札をお渡ししています。

9 月 7 日, 2020

ヘリコバクターピロリシリーズ⑲ 「ピロリ菌除菌にまつわるエピソード」

胃の小弯と大湾に注目!ピロリ菌に感染している場合、1次除菌(3種類の薬を7日間内服)をおこないます。成功率は95%程度です。1次除菌で消えなかった場合は2次除菌をおこないます。

【エピソード①】40代女性
1次除菌をおこなうも、4日目に強い胃痛と嘔気・嘔吐、下痢が出現しました。前日に刺身を食していたことと血液検査で白血球が増えていたことから「細菌性腸炎」の可能性が強かったのですが、念のために、除菌治療は中止しました。結果的には、薬は3日間しか飲めていません。6週間後、尿素呼気試験で、除菌出来ていることがわかりました。意外な朗報に、ご本人は大変喜ばれました。

除菌の治療期間を7日から5日に短くした報告(順天堂大)では、除菌成功率が73%まで低下しました。5日間に短縮する代わりにもう1種類(メトロニダゾール)薬を加えた場合には成功率が93%に戻っています。
この方のように3日でも除菌出来ることがあるのですね。

【エピソード②】40代男性
胃カメラをおこなった際の迅速ウレアーゼ試験(大弯側の胃粘膜を採取)で「ピロリ菌はいない」と判断されましたが、同時におこなった胃角部(小弯側)の胃潰瘍瘢痕部の生検組織からピロリ菌が確認されました。一般的に、ピロリ菌は小弯側にはあまり生息していません。この方の場合、大弯測の胃粘膜からはピロリ菌が見つからず、逆に小弯側の胃粘膜でピロリ菌が見つかっています。その後、1次除菌をおこないました。

【エピソード③】60代男性
胃カメラ・ピロリ菌確認→1次除菌→除菌成功と順調に経過しています。1年後の胃カメラで小さなびらんから早期胃がんが発見されました。印環細胞癌であったため、内視鏡治療では無く、外科的切除術(幽門切除術)が施行されました。
除菌治療の最大の目的は「胃がんの予防」です。この方は、除菌治療後1年で胃がんが発見されています
・既に1年前に胃がんが存在していた?
・除菌したことで、胃粘膜の変化を来し、びらんが目立つようになった?
・この1年間で急速に胃がんが成長した?
いろいろな可能性が指摘できると思います。また、一方では、
・印環細胞がんはピロリ菌感染との因果関係が無い。
・60代で除菌することによる胃癌予防効果は、さほど期待できない。
などの事実もあります。
いずれにしても、除菌で完全には胃がんを予防できないので、除菌後も定期的な胃カメラが大切ということです。

8 月 20 日, 2020

新型コロナウイルス感染症⑧ 給付金

給付金やマスクなど、有り難うございました。新型コロナウイルス感染症のため、受診を控える方が増えました。そのため、当院も「持続化給付金」を頂くことにしました。その他にも「休業手当」、医療従事者対象の「慰労金」、「感染拡大防止事業に対する補助金」など、いろいろな金銭的な公的支援を受けています。さらに、医療用マスク、N95マスク、感染予防用ガウン、フェイスシールドの現物支給もありました。品薄で手に入らない時に、わざわざ届けて頂き、本当に助かっています。

これらのサポートを受け、新型コロナウイルス感染症の蔓延した中でも、しっかりクリニックを運営し、少しでも世の中のためになるように『恩返し』しようと決意した次第です。

7 月 18 日, 2020

新型コロナウイルス感染症⑦ 「駐車場での診察の難しさ」

熱のある方は、車で診察しています。新型コロナウイルス感染症が蔓延している現在、当院では感染拡大の防止の観点から、発熱のある方は発熱の無い方との接触を避けるために、車中か玄関先での診療をおこなっています。
20代女性】37℃台の発熱があるため、車中で聞き取りをおこないました。腹痛と下痢症状にて来院されました。血液検査で白血球の増多を認めたため、細菌感染と判断し、診察室に入って頂きました。右下腹部に圧痛(マックバーニー圧痛点陽性)を認めることから、虫垂炎を疑い、総合病院外科に紹介しました。CT検査で虫垂炎が確認されましたが、保存的治療(抗生物質の点滴)で軽快しています。
30代女性】37℃台の発熱があるため、車中で聞き取りをおこないました。腹痛で来院されましたが、ご本人が「ここを押すと痛いです。」と言われた場所が盲腸でした。血液検査で白血球の増多を認めたため虫垂炎を疑い、総合病院外科に紹介しました。CT検査で盲腸の憩室炎と診断され、保存的治療(抗生物質の点滴)で軽快しています。

今回、2人とも血液検査で白血球が著しく増えていたことが、診断の大きな助けになりました。もし、血液検査をすることなく、胃腸薬で様子を見ていたら、病状は更に悪化していたと思います。車中でも上手に採血してくれる看護師さんに感謝です。新型コロナウイルス感染症の影響で、通常であれば比較的簡単に診断できる病気まで難しい状況に追い込まれていると実感しました。
なお、多くの総合病院が、急患はまず胸部CT検査をおこない、肺炎像の有無をチェックするようです。肺炎が無ければ、本来の診療が進められるようになっています。

7 月 11 日, 2020

開院11周年を迎えました。

11年はあっという間でした。今日、中野胃腸クリニックは開院11周年を迎えることが出来ました。これも、ひとえに、当院をご利用くださっている皆様のおかげです。同時に、クリニックを支えてくれているスタッフ全員に感謝の気持ちを伝えたいと思います。「いつも、いつも、ありがとう。」
現在、新型コロナウイルス感染症で、クリニックは大きな影響を受けています。
飛まつ感染の予防のために受付にアクリル板を設置し、『密』を避けるために診療予約や電話再診を拡充しています。発熱している方は、車中での診療になります。不自由をおかけしますが、皆様が安全に当院を受診して頂けるように考えた結果です。ご理解の程お願い申し上げます。
コロナ禍であっても、これまで以上に熱意を持って診療にあたる所存です。今後とも「中野胃腸クリニック」をどうかよろしくお願いいたします。

6 月 18 日, 2020

新型コロナウイルス⑥ 受診抑制

新型コロナウイルスにマスクは必要です。新型コロナウイルス感染症の影響で、医療機関の受診を控える方が多くなりました。クリニックから総合病院まで、ほぼすべての医療機関で受診抑制がかかっているようです。当院も、もれなく受診抑制の波に飲見込まれています。

ネットの声をひろってみると、「これまでが、無駄な受診が多かった。今の状態が本当に必要な医療。」という意見が目立ちます。強いエネルギー(怒り?)を持った人々が書き込みをされているのでしょう。「医療機関を受診したいけど、新型コロナウイルスが怖いから、しばらく様子見ようかな。」程度の方は、わざわざ書き込まないかもしれません。

特に小児科で受診抑制が目立つようです。中学生以下(地域によって違います)は、医療費がかからないので、その分、これまでは気軽に受診していた傾向は否定できないと思います。子育て支援の一環として、子供の医療費を免除しているわけですから、新型コロナウイルスに関係なく不必要な受診は控えるべきだと思います。

ある本の一節に、『儲かるのは良いが、儲けるのは良くない。』というのがありました。つまり、結果的に利益が出ることは良いが、利益を出すことが目的になってはいけない、ということです。この言葉が結構心にしみています。

今後、新型コロナウイルス感染症と共に生活する世の中になれば、沢山の事が大きく変わっていくでしょう。医療機関も淘汰され、診療の形態も変わっていくでしょう。どんな世の中になっても、自分が正しいと思うことを続けていくしかないです。結果は、医師を終える時に出ます。

6 月 1 日, 2020

新型コロナウイルスについて⑤(特異度99%)R2/6/1

日本全国に先駆けて『第2波』の真っ只中にある北九州市です。コロナウイルスとの戦いは、益々厳しいものとなってきました。
北九州市の風景です。
過去2回(3月と5月)、PCR検査についてブログをアップしてきましたが、いずれも、感度(陽性の人に正しく陽性と出る確率)70%、特異度(陰性の人に正しく陰性と出る確率)70%と仮定して説明してきました。最近、神奈川県医師会のHPで、特異度は99%と考えてよいと記載されていました。そこで、もう一度、計算し直してみました。

北九州市(100万人)では現在100人程度の陽性者がいますので、実際は、その100倍の1万人のコロナウイルス感染症の方がいると仮定してみます。市民全員にPCR検査をおこなった場合を想定しましょう。
コロナウイルス感染(+)の1万人を検査すると、7,000人が陽性に、3,000人が陰性に出ます。
コロナウイルス感染(-)の99万人のうち980,100人は正しく陰性とでますが、9,900人が間違って陽性(偽陽性)と判断されてしまいます。
その結果、コロナウイルスPCR検査の精度(PCR陽性の中の真のコロナウイルス感染患者さんの比率)は7,000/(7,000+9,900)=40%になります。

9,900人の偽陽性の方は、症状がありませんから、北九州市が用意したホテルに2週間滞在するか、自宅待機することになります。まったく無駄な対応です。

一方、コロナウイルスを持っているにもかかわらず、間違って陰性と判定された3,000人は、本人に悪気が無くても、感染源となってしまいます。

「99%正確な検査」と聞くと、ほぼ間違いのない検査方法と思いがちですが、その使い方を間違えると、とんでもないことになってしまうのです。

【私の意見】
★いまだに、「国民全員にPCR検査を」と主張しているコメンテーターは、日本を混乱に陥れようと考えているとしか思えません。
★マイナンバーカードの普及が進んでいないことで給付金が手元に届くのに時間がかかっているようですが、コメンテーターがカメラに向かって「皆さん、カードの扱いに慣れていませんよね。」って発言していました。開いた口が塞がりませんでした。マイナンバーカードと銀行口座を紐づけし、給付金がオンラインで直ぐに届くようにする。それが嫌な人の給付金は後回しで良いじゃないですか。

5 月 27 日, 2020

食道裂孔ヘルニアの手術

胃の一部が横隔膜の上に来てしまっています。80代女性】数年前から食後に心窩部痛を自覚しておられました。ここ2,3カ月は特に症状が強くなり、食事の量も減ったためか5kgの体重減少も来していました。近医で胃カメラを受けましたが『異常なし』との診断でした。腹部の診察では特に異常所見は認めませんでした。腹部エコー検査でも異常は見いだせず、すい臓疾患を疑い、CT検査を総合病院に依頼しました。その結果、胃の2/3が横隔膜より頭側に位置する食道裂孔ヘルニアと判明しました。症状が深刻であることと、ご本人の希望も考慮した上で、インターネットで手術例の多い病院を探し出し、外科的整復術をお願いしました。

手術は、腹腔鏡下で胃を縦隔内から腹腔内に引き戻した後に、横隔膜の食道裂孔部分を縫合し、また、逆流防止のために、噴門部(胃の入り口)の形成術がおこなれました。術後、食後の心窩部痛は消え、元気に退院されたとの連絡を頂きました。

食道裂孔ヘルニアやそれに付随する逆流性食道炎は日々の診療で度々出会いますが、手術を必要とする患者さんにお会いしたのは今回が初めてでした。成書には、通過障害、胸痛、圧迫性呼吸障害を認める場合は手術も考慮するべきと書かれています。胃が丸ごと胸腔内にある場合は、手術の絶対的適応となります。

今回、教訓になったのが、前医での胃カメラで『異常なし』との診断だった点です。あまりにもヘルニア孔が広すぎて、胃カメラで見る限りでは、胃の形に異常が無かったのでしょうね。残念ながら、当院で胃カメラをしなかったので詳細はわかりませんが、切歯から噴門までの距離(通常は45cm程度)がどうなっていたのか、食道は屈曲していなかったのか気になるところです。
もう一点は、こういった良性の疾患の手術適応は、癌と違って、どうしても曖昧になりがちです。症状を緩和する内科的治療で良いのか、手術に踏み込むのか、最終的判断は、患者さんご自身の意思が尊重されると思います。クリニックが出来ることは、手術の選択肢もあることを伝え、ご希望なら適切な病院に紹介するということになると思います。

【追記】結果論になりますが、この症例は、胸部レントゲン写真を撮れば、簡単に診断がついたと思います。ただし、心窩部痛で胸部レントゲンを撮るのは実際は難しいことです。

5 月 5 日, 2020

コロナウイルスについて思うこと④(有病率とPCR)R2/5/5

色が濃ゆい程、感染がひどい国です。昨日、緊急事態宣言が今月いっぱいまで延期されることが発表されました。まだまだ、コロナウイルスとの戦いは続きそうです。

3月初めに、北九州市(100万人)に100人のコロナウイルス感染症の方がいると仮定して、全員にPCR検査をおこなうと、30万人もの偽陽性をもたらすことを説明しました。
あれから2か月経過し、コロナウイルスは蔓延を続けています。
そこで、北九州市に10万人のコロナウイルス感染症の方がいると仮定して、全員にPCR検査をおこなった場合を想定しましょう。
有病率0.01%から10%に上昇したことになります。

PCR検査の感度は70%程度です。コロナウイルス感染(+)の10万人を検査すると、7万人が陽性に、3万人が陰性に出ます。
PCR検査の特異度(陰性の人に正しく陰性と出る確率)も70%程度でしょう。
コロナウイルス感染(-)の90万人のうち63万人は陰性ですが、27万人が陽性(偽陽性)と判断されてしまいます。
その結果、コロナウイルスPCR検査の精度(PCR陽性の中の真のコロナウイルス感染患者さんの比率)は7万/7万+27万)=20%になります。

有病率が0.01%から10%に増えたことで、偽陽性患者さんは30万人から27万人に減少し、PCRの精度も0.02%から20%まで上昇しました。

もっともっと偽陽性患者さんを減らし、PCRの精度をせめて90%程度にあげるのにはどうしたら良いでしょうか?
簡単です。PCR検査を全員におこなうことを止めて、コロナウイルス感染が疑われる患者さんだけにしぼって検査をおこなえばいいのです。もちろん、疑わしい患者さんに検査をしないというのは論外ですが。
患者数が少ない時(発症初期)は対象を絞ってPCRをおこない、感染が蔓延してきたらPCRを活用すると有効な感染対策が出来ると思います。なぜ、ワイドショーで、この理屈を説明しないのか不思議です。

【補足】
① 島津製作所から新しいPCR検査キットが発売されました。これは、測定時間が従来のものより大幅に短縮されただけです。従来のPCR検査との一致率は100%ですが、感度は従来のものと同じです。
② 諸外国に比べてPCR検査が少ないことが指摘されますが、有病率が全然違います。例えば、イタリアは1万人にあたり40人ですが、日本はわずか1人です。(それを言うと、検査が少ないから正確な感染者数を把握できていないという方がいますが、死亡者数をみてもその差は歴然としています。)

4 月 29 日, 2020

よもやま話(111話)論文を書くことの効能

医学雑誌「臨床消化器内科」に『英語で論文を書くことの効能 学会発表だけじゃダメなんですか?』という連載が目に留まりました。

論文を書くことは意味があること?24年間の勤務医生活の内、8年間は大学病院に勤めました。大学では論文作成が至上命令です。論文作成には思いのほか時間を取られるため、市中病院で沢山の患者さんを診て、いろいろな手技を身につける方が臨床医として有意義なのではないかと日々、自問自答していました。そして、ようやく、答えを見つけることが出来ました。
答:論文を書くと臨床力が上がる。
理由:自分のおこなっている医療データを集積し、統計的に解析し、きちんと自分で評価する。その結果を同業者の目にさらし、評価を受ける。その過程を経験することで、自分の医療をより客観的に評価できるようになるから。

この連載を読んで、大学病院勤務もそれなりに意味があったと思えるようになりました。大学病院の時は、論文作成を”やらされていた”感じだったのが、その後の市中病院では、自分で何故かなと思ったことに取り組み、自発的に論文作成に挑戦しました。
最初は、高ケトン体血症を呈する急性膵炎の患者さんを何人か担当しました。アルコール性膵炎で、十分な栄養が取れていなかったことが要因だと思われますが、ケトン体値と膵炎の重症度の関係が気になりました。そうすると、膵炎の患者さんの重症度を正確に評価し、しっかり治そうと意欲が湧いてきます。救急病院で、消化器内科医が私一人だったこともあり、膵炎の症例はドンドン集まりました。両者の間に正の相関関係があることが明らかになりました。学会発表にはこぎつけたのですが、論文は査読ではねられてしまいました。
次に、救急で運ばれてきた全身状態の悪い患者さんが、1年後、まったく同じ症状で救急搬入されました。しかし、2回目は救命することが出来ませんでした。この患者さんは2回とも致死的な高ケトン血症を呈していたので、予後にケトン体は関係なさそうです。生死を分けたモノは何か? 2回目の来院では乳酸値が高かったのですが、1回目は高くなかったことに気付きました。そこで、致死的な高ケトン血症を呈する患者さんを、生存したグループと永眠されたグループに分けて検討しました。その結果、永眠されたグループでは乳酸値が有意に高かったのです。学会で発表しましたが、これも査読ではねられ、論文として陽の目を見ることはありませんでした。
論文として形に残せなかったので、大きなことは言えませんが、テーマをもって診療にあたると、自ずと積極的になることを経験出来たと思います。


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