7 月 9 日, 2016

低糖質(ローカーボ)ダイエット(4)  お酒

ビールにワインにウイスキー! 何から飲む?それは、あまりにも衝撃的な患者さんの一言でした。「私、低糖質ダイエットで20kg痩せたんです。最初の1カ月で5kg痩せました。」
ムムッ! 聞き捨てならぬ。さっそく、低糖質(ローカーボ)ダイエットを始めました。

ローカーボか否かという点で分ければ、日本酒やビール(醸造酒)はアウトで、焼酎やウイスキー(蒸留酒)はOKです。ワインは醸造酒ですが、まあOKです。そういえば、「ビール腹」という俗語がありますから、ビールが太ることは誰もが知っていますね。

原料が糖分を多く含む場合、酵母を加えることで、アルコール発酵させることができます(醸造酒)。日本酒(米)やビール(麦)がそうです。

蒸留酒は、醸造酒を蒸留して作った酒です。醸造酒を加熱すると、沸点の低いエタノールが水よりも先に気化します。この蒸気を集めて液体に戻すと、元の醸造酒よりもエタノールが濃縮されたアルコール度数の高いお酒になるわけです。焼酎やウイスキーは蒸留酒です。
蒸留酒には糖質は一切含まれていませんので、まさにローカーボダイエットに適したお酒といえるでしょう。

度々、議論されるのが、「お酒のカロリーは、食事のカロリーに加えるべきか」という問題です。アルコールのカロリーは体には何の栄養にもならないためempty カロリー(空のカロリー)とする説もありますし、加算するべきという説もあります。お酒とひとくくりにしないで、醸造酒蒸留酒で分けて考えると良いのではないかと思います。私は、醸造酒はカロリーを加算する、蒸留酒は加算しないのが理にかなっていると思います。

ということで、私は、もっぱら、焼酎(芋)とウイスキー(時々、ワイン)です。

現在の体重 69kg

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7 月 2 日, 2016

ヘリコバクターピロリシリーズ(14)  血中ヘリコバクターピロリ抗体

ピロリ菌、発見!血中ヘリコバクターピロリ抗体価(10 U/mL以上が陽性)の経過を数年にわたって観察している患者さんがいらっしゃいます。これまでは、抗体価がグレーゾーン(3.0~9.9)の範囲だったのですが、今年は、陰性(3.0未満)になりました。胃の中のピロリ菌が消滅した後、いったい、どれぐらい経過すれば、血中のピロリ抗体は消えるのだろう。といつも疑問に思っていました。

ヘリコバクターピロリ抗体陽性(10 U/mL以上)は、
現在、ピロリ菌に感染していることを意味します。
一方、抗体陰性(10 U/mL未満)は、
①未感染 あるいは ②既往感染 を意味します。

未感染の抗体価はもれなく3.0未満です。
除菌が成功すると、抗体価は除菌後2~3年で10 U/mL未満(グレーゾーン)になり、
さらに、除菌後9年前後で3 U/mL未満(陰性)になります。

ですから、抗体価が3.0未満でも「未感染」と断定は出来ないのです。

健診で血中ヘリコバクターピロリ抗体を測定するようになってきました。陽性ならば、ピロリ菌感染ですから、胃カメラを受けて、除菌治療へ進めていくことは、胃がんの予防のためにも非常に重要です。
では、抗体が陰性だった人はどうなるのでしょうか? ピロリ菌未感染ではなく、既往感染の可能性もあります。既往感染の方も胃がんのハイリスクグループですから、胃の検査を受けないと危険です。このあたりの判断が難しいですね。

【追伸】このブログの参考資料にした論文は私と同じ開業医の先生の執筆です。開業してもなお、医学論文を仕上げるなんてスゴイですね。

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6 月 21 日, 2016

年齢が若いから胆石は無いだろう。と決めつけていました。

先日、20代前半の女性で、胆石と総胆管結石による上腹部痛(心窩部痛)の患者さんがいらっしゃいました。年齢が若いから胆石はないだとう。と決めつけていたことで、診断までに遠回りをしてしまいました。

総胆管は肝臓と十二指腸をつなぐ管です。20代前半の女性で、食後に胃の辺りと背中が痛むために来院されました。2度目の診察で、胃カメラを受けて頂きましたが異常は見つかりませんでした。
胃薬で様子を見ていましたが、しばらくして、再び強い痛みが出たため、3度目の診察でエコー検査をおこない、胆石を確認しました。「まさか!」って感じでした。さらに、血液検査では、肝胆道系酵素が異常値を示していました。直ちに、大学病院を紹介し、CT、MRIなどの精密検査の結果、「胆のうと総胆管に結石あり」と診断されました。総胆管結石を内視鏡的に摘出した後に、胆のう摘出術が施行されました。

胆石症は「太った40代の女性」に多いということが定石です。太った(fatty)、40代(forties)、女性(female)といずれも『F』で始まるので覚えやすいのです。ところが、胆石・総胆管結石患者さんの男女比は1対1.2でさほど女性に多いわけではありません。50~60代にピークがあり、40代ではありません。「胆石は40代の女性に多い」という誤った概念を払しょくしなければなりません。

胆石・総胆管結石患者さんの15%は20代、30代であることから、決して、若年者にはまれというわけでもないのです。

実は、もうひとつ、反省しなければいけないことがあります。患者さんが、介護職だったため、きっと仕事のストレスが大きいだろうなあ。と勝手に想像していたのです。胃の痛みも『仕事のストレス』の要因が大きいと決めつけていました。

そういった点を反省しながら、カルテを見直していると、初診時に「背中も痛い」と記載しているではないですか! 胃潰瘍では背中は痛くなりません。胆石なら、右の肩甲骨あたりに痛みが放散することがしばしばあります。最初の出だしでつまずいていたのです。

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6 月 8 日, 2016

よもやま話(103)  「勇気」

勇気と言えば、アンパンマン!

大腸ポリープ切除術を安全におこなうには、介助の役割も大きくなります。
①ポリープの根元に生理食塩水を局注する。
②ポリープにスネアをかけて、締める。
③切除後の粘膜剥離面をクリップで縫合する。

これらの作業は、私一人では出来ません。介助者の手際の良い処置器具の操作が必要です。特に、クリップをかける際は、狭い大腸の中で、クリップを一旦広げて縫合出来るようにセットし、さらに、クリップを回転させて、剥離面の傾きにクリップの傾きを一致させます。こうすることで、クリップの左右の刃に均等な力が加わり、確実に縫合出来るのです。この操作が結構難しく、慣れを要します。

スタッフには、診療の合間に、ガーゼで作った模型の粘膜剥離面を使って、クリップで縫合する練習を繰り返して、操作に慣れてもらうようにしています。

しかし、本番はやはり緊張します。何度も経験しているスタッフでも、やっぱり緊張すると言っています。
先日「私がやります!」とポリープ切除術の介助についてくれた勇気あるスタッフがいました。とっても、嬉しかったです。操作は、確実に、慎重におこないますが、それでも、予期せぬトラブルは起こりえます。無事にすべての処置が終わった時は、スタッフと一緒にとても充実した気持ちになりました。
その勇気ある態度が、他のスタッフに波及したのでしょう。今度は、別のスタッフが自発的に介助についてくれました。

クリニックの柱は、正しい診断と的確な治療をおこなう能力だと思います。私は、勇気に満ちたスタッフと頑張っていける自信がつきました。

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6 月 1 日, 2016

乗馬日記(5)  膝に力が入る

バランスボールに乗ってます。北九州市若松区の「若松乗馬倶楽部」に通うようになって、早や、8か月が過ぎました。上手に乗れるようになった時に、「そんなことも出来なかったのか。」と懐かしがってみたく乗馬日記を始めました。乗馬の最終目標は、「若松の海岸をさっそうと駆け抜ける」です。

馬は絶えず動きます。4本の脚が動く度に背中も動きます。おまけに、急に早くなったり、遅くなったり。馬が足を滑らせて、ガクッとなることもあります。その動きに対して、自分の姿勢を維持しようとして、膝を絞るように脚で馬体にしがみついていました。そのため、乗馬に行く度に膝の内側の皮がむけて、カットバンを貼っていました。

股関節を軟らかして、太腿、膝、脚で全体に「丸いボールを包み込むように」馬体に密着するのが理想です。しかし、日常生活でそんな場面に遭遇しません。強いて言えば、バランスボールに乗っている時が似ているかも知れません。

ジムで、広げた股を閉じるマシーンを使って、内股をしめる筋肉を強化するトレーニングを続けました。気がつくと、この頃、膝の皮がむけなくなりました。下半身全体で馬体に密着しているイメージがなんとなく分ってきました。

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5 月 25 日, 2016

大腸smがん

初期の大腸がんは内視鏡治療(ポリープ切除)で完治します。一方、進行した大腸がんは外科的手術が必要です。内視鏡治療か手術か、その境目になるのが「smがん」です。smとは「粘膜下層」という意味です。先日、ポリープ切除をおこなった患者さんがsmがんでした。
大腸粘膜の層構造です。

大腸の壁は、内側から、①粘膜(粘膜固有層) ②粘膜下層 ③筋層(固有筋層) ④しょう膜下層 ⑤しょう膜 の5層構造になっています。①と②の境には「粘膜筋板」といわれる薄い筋肉の層があります。【右図参照】

がんの深さが①にとどまっていれば内視鏡治療で完治します。絶対にリンパ節転移はありません。
がんの深さが③④⑤であれば、外科手術が必要です。

問題は②です。粘膜下層を3等分して、上から順にsm1 sm2, sm3と呼びます。がんが1/3までの深さ(sm1)ならば転移がないため、内視鏡治療で良いのですが、がんが深ければ(sm2以深)、10%程度のリンパ節転移があるために手術をした方が安全です。

先日、S状結腸のポリープ切除をおこなった患者さんの結果がsmがんでした。内視鏡治療は粘膜下層で切除するため、切除標本で粘膜下層を3等分して評価することは出来ません。粘膜筋板からがん最深部までの距離が1mm以下であれば、sm1扱いになります。この方は粘膜筋板が分からなかったため、病変表層からがんの最深部までの距離(2.3mm)で代用し、sm2以深のがんと診断しました。この場合、ポリープが完全に切除されていても、リンパ節転移のリスクが残ってしまいます。

患者さんと話し合い、追加の外科切除術を受けて頂くことになりました。手術の結果、リンパ節に転移はありませんでした。

smがんは、リンパ節転移がないと『ステージⅠ』です。もし、1個でもリンパ節転移があると、『ステージⅡ』を飛び越えて、一気に『ステージⅢa』になってしまいます。
ステージⅢの大腸がんは、化学療法を追加するのが一般的です。手術が終わった後に、半年間、抗がん剤の投与を受けなければいけません。それでも、5年生存率はステージⅠが90%であるのに対して、ステージⅢaは80%と低くなります(数字はS状結腸がんの5年生存率)。

粘膜内、粘膜下層はわずか数ミリメートルの厚みしかありません。しかし、そのほんのわずかな差でも結果は大きく違ってくるのです。

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5 月 18 日, 2016

ヘリコバクターピロリシリーズ(13) 除菌後の胃がん

ピロリ菌の電子顕微鏡写真です。先日、検診(胃透視)で異常を指摘され、当院で胃カメラを受けて、早期胃がん(低分化型胃がん)が見つかった方がいらっしゃいました。実は、この方、すでに除菌を済ませておられました(時期:不詳)。

一般的には、ピロリ菌感染を契機に萎縮性胃炎が進行し、胃がん(分化型胃がん)が発症します。しかし、低分化型胃がんはこのルートとは違います。
ピロリ菌感染はしているものの、萎縮は目立たない(ABC分類ではB群に相当します)、しかし、胃炎は強い人、具体的には“ひだ肥大型胃炎”の人は低分化型胃がんの発症するリスクが高いことが指摘されています。
胃がんに占める低分化型の比率は、20%程度ですが、B群のそれは40%程度と高いのです。
低分化型胃がんは分化型胃がんよりも悪性度が高く、早期がんであっても内視鏡治療の適応とならない場合が多く、原則、外科手術となります。それ故に、低分化型胃がんは、早い時期に見つける必要があります。ピロリ菌感染はしているものの萎縮性胃炎ではないから、胃がんの心配は無いと判断するのは危険です。

比較的若い年齢のうちに除菌治療を済ませ、胃がんのリスクを低くしたうえで、除菌後も継続して定期的な胃カメラを受けることが望ましいということですね。

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5 月 11 日, 2016

低糖質(ローカーボ)ダイエット(3)  カロリーSlism 

カロリーSlismそれは、あまりにも衝撃的な患者さんの一言でした。「私、低糖質ダイエットで20kg痩せたんです。最初の1カ月で5kg痩せました。」
ムムッ! 聞き捨てならぬ。さっそく、低糖質(ローカーボ)ダイエットを始めました。

インターネットで「カロリーSlism」という素晴らしいサイトを見つけました。
食材やメニューを入力すると、カロリーだけではなく、大栄養素(蛋白質、脂肪、炭水化物)の比率が瞬時にグラフ化されるのです。
例えば、私の大好物の「サツマイモ」の栄養バランスをチェックすると、カロリーが高いのみならず、炭水化物の比率が95%と、非常に高いことが一目瞭然です。サツマイモは野菜ではなく、炭水化物(主食)として考えなければいけません。
なお、サツマイモ(132Cal)の次には、カボチャ(91Cal)、ジャガイモ(76Cal)、レンコン(66Cal)、の順にカロリーが高いですね。ちなみに、ご飯は168Calです。<数字は100g当たりのカロリーです。>

現在の体重 70.8kg

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4 月 27 日, 2016

乗馬日記(4)  鞭(むち)と鐙(あぶみ)

北九州市若松区の「若松乗馬倶楽部」に通うようになって、早や、8か月が過ぎました。上手に乗れるようになった時に、「そんなことも出来なかったのか。」と懐かしがってみたく乗馬日記を始めました。乗馬の最終目標は、「若松の海岸をさっそうと駆け抜ける」です。
踵が下がった良いお手本です!

鞭(むち)鐙(あぶみ)は全然関係ありません。が、最近、この2つの関することで進歩がありました。

① 鞭は軽めに早めに入れる。
を入れるというと、競馬の第4コーナーを回って、ジョッキーがビシバシ、馬の肩やお尻に鞭を入れている様子を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。そんな、激しい話ではありません。馬もいきなりで叩かれるとビックリします。内股をきつく締めたり、声をかけたり、手綱(たづな)を引いたり、いろいろなサインを送って、それでも、思い通り動いてくれない時にを軽く使います。軽速歩(けいはやあし)の時に、馬の走るスピードが遅くなりそうな気配がしたら、早めに、トントン、トントンとリズミカルにを使うと、スピードを落とさないで、走ってくれます。

は足の親指の付け根辺りで踏ん張るのですが、踵の位置がしっかり下がっていないと上半身が不安定になります。何度も何度のコーチから指摘されていたのですが、気が付くと、爪先立って乗っているのです。最近、ようやく、踵を下げて、を踏めるようになりました。

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4 月 20 日, 2016

平成27年診療報告から(4)  「グループ2」からの「グループ5」

グループ1,2,3,4,5胃カメラで採取してきた胃粘膜病変の診断に「グループ分類」がおこなわれます。

グループ1 正常
グループ2 腫瘍性か非腫瘍性か判断が難しい
グループ3 腺腫
グループ4 がんが疑わしい腫瘍
グループ5 がん

昨年(平成27年)生検でグループ2と診断された方で最終的にグループ5(がん)に診断が変わった方が2名いらっしゃいました。
一人目の方は、胃の出口付近に、すそ野の広い大きさが1cm程度のポリープが2個ありました。胃カメラの印象は「グループ3(腺腫)」と思いましたが、生検ではグループ2と診断されました。3か月後に再度胃カメラを受けて頂き、もう一度生検した結果、グループ5に変更されました。その後、大学病院で内視鏡治療を受けて頂き、完治しています。初期のがんである「粘膜内がん」でした。最初の胃カメラから半年がたっていました。

二人目の方は、胃の真ん中の小さなビラン(ただれ)と胃の入り口近くの胃潰瘍のはん痕(なごり)の2か所に病変がありました。内心「グループ1」だろうと思っていたのですが、グループ2と診断されました。4か月後に再検査を受けて頂いた結果、「グループ5」になりました。大学病院で内視鏡治療を受けて頂き、完治しています。2か所とも「粘膜内がん」でした。がんの大きさはいずれも1cm程度でした。最初の胃カメラから8か月がたっていました。

「グループ2」病変の取り扱いは慎重に行わなければいけません。そして、時間はかかるけれど、患者さんと共に、粘り強く、検査を進めていくことが大事だと思います。

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