よもやま話(13) 「研究会」

これまでに様々な研究会や学会に参加してきました。今だから言える話をご紹介しましょう。

【その1】出席者が30人程度の小さな研究会でした。議論が白熱してきたところで、司会者が話の収集をつけるために、「中野先生、どう思われますか?」と名指しで質問されました。「えっ!何で僕が?」と思いつつ、何を言おうかと考えつつスタンドマイクに近づいていったら、後ろの方から「その件に関しては・・・」と発言がありました。驚いて振り返ってみると、全然知らない先生でした。その先生こそ司会者が発言を求めた「中野先生」だったのです。いやー、本当に恥ずかしかったです。

【その2】○○地方一帯の消化器内科の学会で発表した時です。「すい炎に合併して出来る「すい仮性のう胞」の治療にサンドスタチンという薬を注射したら治りました。」という発表をしたのですが、司会者からは「何ですか?その発表は」みたいな扱いをうけました。
 それから半年ぐらいたった時です。ある講演がありました。その時の司会者は、先の学会の司会者でした。司会者がしゃべり始めました。「えー、本日は、今、一番ホットな話題である「すい仮性のう胞」とサンドスタチンについて、ご講演を承ります。」私は唖然としました。よくも、ぬけぬけとそんな言葉を・・・。
でも、この司会者、この地方の有力者なんです。肩書なんて、本当に当てになりません。