よもやま話(16) 「患者さんから学ぶ、老後の秘訣」

よもやま話(16) 「患者さんから学ぶ、老後の秘訣」

80歳を超えても、杖もつかず、元気で通院して下さっている方が何人もいらっしゃいます。その方達の共通点はどんなものか、私なりに感じことは…

其の一、自己管理が出来ている。バランス良く食事をすることを心がけている。太っていない。薬はきちんと飲んでいる。お酒はたしなむ程度。たばこは吸わない。
其の二、性格が明るい。前向きに物事を考えられる。他人と比べない。自分自身の人生観がしっかりしている。病気のことをクヨクヨ考えない。周りの人に気配りが出来る。
其の三、家族の支えがしっかりしている。三世代で生活している人が多い。あるいは、夫婦仲良く暮らしている。一人暮らしでも仲の良い友人がいる。
其の四、社会と関わっている。ボランテアや、ひ孫の世話など、社会や家族から必要とされる仕事をしている。中には、アルバイトをして小遣いを稼いでいる人もいます。

どうでしたか?
がんや脳梗塞は本人の努力だけでは避けられない病気かも知れません。しかし、そのリスクを最小限にとどめる努力は本人次第で可能です。また、家族や友人に恵まれるかどうかは、自分一人ではどうすることも出来ないことかも知れませんが、自分の周りに人が寄ってくるか、孤独になるかは、本人次第です。ただ息をしているだけでは真に生きているとはいえません。社会と関わってこそ人間の存在価値があります。私もそんな老後を目指したいものです。