糖尿病 シリーズ(5) 糖尿病とがん
近い将来、成人日本人の3人に1人は糖尿病になるといわれています。進行すれば、失明や人工透析などの合併症を引き起こす厄介な病気です。
糖尿病の治療は血糖コントロールと合併症の早期発見が主体となります。当院では合併症の出現を未然に防ぐべく治療に取り組んでいます。
糖尿病患者さんの死亡原因の第1位はがんです。糖尿病は血管がボロボロになる病気ですので、何となくイメージとしては脳卒中がいちばん多いような気がしていましたが意外ですね。なかでも、子宮内膜がん(2.1倍)、すい臓がん(1.8倍)、大腸がん(1.3倍)、乳がん(1.2倍)などの発症率が高くなっています。胃がんは3倍近い発症率であるという報告もあります。血糖値が高いと免疫力が低下するため、がんにかかりやすくなるわけです。
糖尿病の方は、毎年1回は、がん検診を受けることが大切でしょう。胃がんと大腸がんの検診は胃カメラ・大腸カメラが良いと思います。すい臓がんはCT検査が必要です。その際、造影剤を点滴しなければ早期のすい臓がんは見つかりませんのでお気を付け下さい。なお、特に不摂生もしていないのに、急に血糖コントロールが悪化したした場合もすい臓がんを疑うべきです。
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