糖尿病 シリーズ(15) 進化したインスリン
食事をすると1~2時間、血糖が上がります。それにあわせて、すい臓からインスリンも多めに分泌されます。食事と食事の間、血糖は上がりませんが、インスリンは少しずつ持続的に分泌されています。これを基礎インスリンと言います。
この生理的なインスリン分泌を真似する形でインスリン注射をおこないます。インスリン注射には、大きく分けて、食後の過血糖を押さえる目的のインスリン注射と基礎分泌を補う注射の2種類があります。
数年前までは、インスリン注射は食事の前30分に打つ必要がありました。今では、吸収性が改善され食事の直前に打てるようになりました。これだけでも随分楽になったと思います。例えば、ファミリーレストランで、注文してから食べるまで30分待つなんて出来ません。
また、基礎分泌を補充するインスリンもきちんと24時間同じ濃度が維持できるようになりました。
やむを得ずインスリンをうつ必要が出来ても、落ち込む必要はありません。むしろ、インスリン治療を早めに導入することで、すい臓を休めることになり、インスリン分泌能が復活する可能性だってあります。
【おまけ】30年ほど前はブタやウシのインスリンを打っていたのですよ!信じられますか?
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