よもやま話(39) 映画「ヒポクラテスたち」
1980年制作 監督 大森一樹 主演 古尾谷 雅人 伊藤 蘭 他
今回は、私が医師になる上で、大きな影響を与えてくれた映画をご紹介します。大学1年生の時に見たと思います。タイトルのヒポクラテスとは古代ギリシャの医師で、医の倫理を説いた「ヒポクラテスの誓い」は今も、医学部の教科書で使われています。
映画は医学部6年生がポリクリを通じて一人前の医師に育っていくというストーリーです。ポリクリとは医学部の最終学年である6年生の1年間で、すべての臨床科目について病院で実習することです。通常6人程度の小グループでポリクリはおこなわれます。
この映画の中で次のような場面がありました。
学生A「医学部は勉強が大変だし、医者になったらもっと大変そうだ。医学部なんて来るんじゃなかった。」
学生B「俺の兄貴は何年も医学部を受験して、とうとう医者をあきらめた。君が医学部に合格したために、101番目の成績の子は医学部に入れなかったんだよ。その子の気持ちを考えてごらん。だから、君にはちゃんと医師になる責任がある。そう思わないか?」
心に残るセリフでした。
なお、大森一樹監督自身も医大出身です。先輩医師役で漫画家の手塚治虫(医学部卒)さんも出演されています。僕自身も、卒業して25年たった今も、ポリクリで同じだった同級生と連絡を取り合っています。
当院を広く知っていただきたいと思い、ブログランキングに参加することにしました。左のキャンドルをクリックすると票が入り、ランキングがあがる仕組みです。よろしかったら応援よろしくお願いします。