医療に関する話 「上腸間膜動脈」

医療に関する話 「上腸間膜動脈」

人間の体は非常に良く出来ていますが、いくつか構造上の弱点があります。そのひとつに上腸間膜動脈があります。

上腸間膜動脈は心臓からでる最初の大きな血管「大動脈」の枝のひとつです。大動脈と上腸間膜動脈の作る角度は20°程しかありません。その狭いすきまに十二指腸と左腎静脈が走っています。

Wikipedia より 

十二指腸はここで挟まれて食べ物の通りが悪くなることがあります。そうすると、胃からなかなか食べ物が下がらないために、お腹が空かない、食べてもすぐにお腹が一杯になる、などの症状が出ます。

左の腎臓は左腎静脈を経由して心臓に血液が帰っていきますが、やはり、この狭いすきまで挟まれて血液の流れが悪くなることがあります。そうすると、左の腎臓は血液が流れていきにくい状態(うっ血といいます)になり、血尿などの症状を引き起こします。

どちらもまれなことですが、なかなか診断がつきません。上腸間膜動脈は悩ましい血管です。

 

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