クリニック通信(24) 「糖尿病新薬 『DPP-4阻害薬』」
先日、糖尿病の新しい治療薬「DPP-4阻害薬」の講演を拝聴してきました。新薬といっても発売されて既に1年が経過していますので、「どの程度、有効なのか?」「注意することは?」などの非常に興味深いお話でした。
食事をすると、インスリン(血糖を下げるホルモン)分泌を促進する作用を持つホルモン「インクレチン」が小腸から血液中に分泌されます。しかし、インクレチンはDPP-4(酵素)によって速やかに分解されてしまいます。そこで、「DPP-4阻害薬」を飲んでおけば、インクレチンは分解されずに長く血液中に残ります。その結果、インスリン分泌が促進され、血糖値がさがるわけです。
演者の先生は、「この薬は良く効く!」と率直に感じておられました。
2,3点注意することは、
① α-GI(ベイスン、など)との併用が良い。
② SU剤(アマリール、など)に追加する場合、SU剤を減量しておかないと、低血糖になり易い。
③ インスリン治療(注射)に追加すると、インスリンの必要量が大幅に減る。
今後は、「DPP-4阻害薬」が糖尿病の治療の中心になっていく可能性が大きそうです。
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