よもやま話(45)  おじさんのお見舞い

よもやま話(45)  おじさんのお見舞い

先日、関西在住のおじさんが入院したのでお見舞いに行きました。
おじさんは、痛みもあり、大変苦しそうでした。「具合はどうですか?」と尋ねたら、医師である私に対して「手ぶらで来てもしょうがないやん。聴診器持ってきたんかい?」と早速笑いを提供して、場の雰囲気を和ませてくれました。
おじさんの病室はナースステーションの近くの回復室でした。手術後まもないので、しっかり目が届く病室で診て頂いているわけです。「ナースステーションの処置の音やら、(病室の)前の面会室の出入りがうるさいでかなわん」と文句を言っていたので、「元気になったら、イヤでも奥の大部屋に移されますよ。」って言ったら「もう元気やから、そう言って来てくれ。」と言って、体調が悪いのにもかかわらず皆を笑わせてくれました。

1週間後、電話でおじさんの様子を尋ねたら、病院食を食べないとおばさんがこぼしていました。点滴で血糖値はあがっているし、流動食を出されても見た目にも食欲がわかない気持ちも解ります。「辛いですけど少しでも食べてみて下さい。」と言ってしまいそうですが、担当の先生は「食べなくても良いから、見ときなさい。」と言われたそうです。苦笑いしているおじさんの顔が目に浮かびました。

関西のペーソスに満ちた「笑い」って良いですね。
マイナスなイメージのこともプラスに変える関西の笑いは、病気の回復には大いに貢献していると思うのです。

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