医療に関する話 黄疸(6)「溶血性貧血」
瞳の白いところ(眼球結膜)が黄色くなることを黄疸といいます。肝臓病で見かける代表的な症状のひとつです。今回は、貧血が原因でおこる黄疸についてお話します。
赤血球の寿命は120日ですが、これより短くなった状態を溶血といいます。溶血が起こる原因には、赤血球自体の異常や、赤血球の周りの環境の異常(免疫異常など)などがあります。また、薬剤や輸血の副作用、ビタミン欠乏などで起こることもあります。
溶血がおこると、血液中にヘモグロビンが放出されますので、間接ビリルビンが増加し黄疸をきたすわけです。
睡眠中に溶血がおこる「発作性夜間血色素尿症」とか赤血球が金平糖のようになる「有棘赤血球症」など不思議な病気があります。若い頃、血液内科を研修したのですが、残念ながら一度も遭遇しませんでした。
病原性大腸菌O-157に合併する「溶血性尿毒症症候群」は腎臓の血管内での異常によって、そこを血液が流れる時に赤血球が破壊されて溶血が起こります。
黄疸といっても、肝臓が原因ではないこともあるのです。
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