クリニック通信(39) 糖尿病の講演
1日1回打てば24時間一定のインスリンの効果が得られる持続型インスリンアナログ(商品名:ランタス)を外来で導入するためにはどうしたらいいか、という趣旨の講演でした。
まず、混合型インスリン(30Rと名前についています)を朝と夕の1日2回打つ治療は直ちにやめなさいと言われました。これをやっているのは日本だけだそうです。(ランタスが出る前は、ほとんどのインスリン治療は30Rを使っていたと思うのですが・・・。)
ランタスは最初の3日間は4単位、次の3日間は6単位、その次の3日間は8単位と2単位ずつ、早朝空腹時血糖が100~120mg/dlになるまで増やしていけば良いとのことです。このようにパターン化すれば、迷わないで済みます。
演者の先生がサラッと2つの注意事項を話されました。
その1.毎食1時間後に必ず運動すること。
その2.次の物は食べてはいけません。①油を通したもの(とんかつ、てんぷら、唐揚げ、他)②ラードを使って固めたもの(カレー、シチユー、他)③すし、果糖(果物)、煮物(みりんが入っている)
どんな最新医療であっても、地道な食事療法と運動療法は欠かせないのですね。とんかつもカレーもすしも食べられないなら、一体何が食べられるのですか?と聞きたいです。
【あとがき】
1時間の講演の内、45分は細胞内レベルの難解なお話でした。演者の先生が大学で研究されていた分野なのでしょう。残りの15分にようやく実地医療におけるインスリン導入の話題になりました。専門医ならではの大変ためになる話が凝縮されていただけに、その辺りをもっと聞きたかったです。
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