医療に関する話 痛風(高尿酸血症)
風が吹いても痛むということから命名された「痛風」ですが、先日、ニュースで「尿酸の腸での吸収に関与する蛋白が同定された」と報じられていました。
高尿酸血症になる原因は、①尿酸の腎臓での排泄が悪くなる場合、②尿酸が多く作られる場合の2つあることが知られていました。しかし、私が研修医の頃から①か②のどちらかと明確に分けられるものではなく、何か別の要因の可能性が指摘されていました。30年近くが経ち、今回の新発見のニュースを聞いた時は、長年の疑問が解決されスッキリとした気持ちになりました。
昨年、40年ぶりに痛風の新しい治療薬が発売されました。このことからもわかるように、実は「痛風」を専門にしている医師は少ないのです。腎臓の機能低下を伴っていれば「腎臓内科医」が担当しますし、痛風発作で関節痛が出れば「整形外科医」が担当しますが、痛風そのものを専門にする医師はほとんどいません。
抗がん剤を大量投与した時に、がん細胞が壊れて急に尿酸値が異常に高くなることがあります(急性腫瘍融解症候群)。抗がん剤を良く使う「血液内科医」もまた高尿酸血症に詳しいのです。
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