医療に関する話 大腸smがん(4) 10%
初期の大腸癌は内視鏡治療(ポリープ切除)で完治します。一方、進行した大腸がんは外科的手術が必要です。内視鏡治療か手術か、その境目になるのが「smがん」です。smとは「粘膜下層」という意味です。
深部smがん(sm2、sm3)の10%程度にリンパ節転移があるわけですが、この「10%」の受け止め方が欧米と日本ではまったく違うそうです。
欧米では10人に1人の確率ならば自分には起こらないと考えるそうです。日本では10%『も』リンパ節転移がありえるならば、根治を目指して外科的手術をしたほうが良いと考えます。
このように治療法の選択には医学的根拠の他に、患者さんの人生観が大きく関与します。医学は科学と哲学の癒合した学問だと思います。
(今回で大腸smがんシリーズを終了します。ご愛読ありがとうございました。)
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