
食べ物の耳寄りな話(10) 「柿とコカコーラ」
『柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺』と申しますように秋の代表的味覚「柿」についてのお話です。
① しゃっくりと柿のへた
横隔膜がけいれんし、息の出入りの際に特有の音がする「しゃっくり」ですが、なかなか止まらなくて困ることがあります。そんな時、柿のへた(生薬名は柿蔕:シテイ)を煎じて飲むと効果があります。以前、勤めていた郊外の病院には「柿のへた」が薬局に常備してありました。一袋に30個程入っていたと思います。住民の方のご厚意で集められたものでしたから、薬代は貰ってなかったと思います。
② 柿胃石とコーラ
柿を好んで食べていると、『柿胃石』が出来ることがあります(軽石を想像して下さい)。柿に含まれている「タンニン」(渋みの元)が胃酸と混ざると石になるからです。この柿胃石はかなり固いために、破砕するのに苦労します。ところが、胃カメラの時にコーラを注入し、胃内にコーラを貯めて、その中に胃石を沈めておくと、胃石はもろくなります。そうすると、スネア(金属の輪を広げたり締めたりする)を使って簡単に小さく砕くことが出来ます。
不思議とコカコーラじゃなきゃダメみたいです。ペプシコーラで溶かした報告が見つかりません。
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