医療の話 腫瘍マーカー(1) CA19-9
健康診断や人間ドックで見かける「腫瘍マーカー」に関するお話です。第1回目は『CA19-9』です。
CA19-9(シーエーナイティーンナイン)は、すい臓がんの代表的なマーカーです。すい臓がんの約90%は陽性になります。ただし、他の腫瘍マーカーと同様に初期がんでの陽性率は5%程度ですので、早期発見の目的には不向きです。ご注意下さい。
CA19-9はルイス抗原陰性の血液型の人では産生されません。仮に、ルイス抗原陰性の方がすい臓がんになっても、CA19-9は正常です。日本人のルイス抗原陰性の比率は5~10%程度です。
CA19-9は胆汁の流れがよどんだ状態では高値になります。総胆管結石などの原因で、胆汁が流れなくなった時(閉塞性黄疸)には異常高値であったCA19-9が胆汁の流れがスムーズになった途端、正常値に戻ります。
CA19-9が正常でもすい臓がんであったり、異常高値であってもすい臓がんでなかったり、いろいろな場合があります。というお話でした。
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