ヘリコバクターピロリ シリーズ(7) 再感染
ピロリ菌の除菌が成功したことを患者さんに報告して、良い結果を喜ばれた後、「再感染は無いのですか?」という質問が一番多いですね。
除菌成功後の再陽性率は年率1%程度とガイドラインには報告されています。
再陽性化のほとんどが、除菌後に菌量が著しく低下し、その時点の判定検査で、間違って「陰性」と判定され(偽陰性)、その後、菌量が回復してきたために、再度「陽性」に転じたものと考えられています。
これは、再感染が疑われた症例のピロリ菌の遺伝子解析で、除菌前と除菌後の遺伝子がまったく同じであったためです。
再陽性化は、ほとんどが1年以内に起こるので、1年以降にもう一度除菌の判定検査を受ければ確実です。
【まとめ】
除菌が成功すれば、新たな菌が新規に感染する「再感染」を心配する必要はありません。ただし、1%程度の確率で除菌成功例の中に除菌失敗例が隠れています。それは、菌が消えたのではなく、菌が少なくなったため、間違って「陰性」と判断されたためです。1年後の再検査で、この間違いは確認出来ます。
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