ヘリコバクターピロリシリーズ(11)感染ルート
胃潰瘍や胃がんの原因であるヘリコバクターピロリ感染は幼少期に母親あるいは父親からの経口感染が主な感染ルートといわれています。
5歳頃までは胃酸が十分出ていないため、その時期にピロリ菌を飲み込むと、そのまま胃に定着してしまいます。「離乳食を親が噛んで与える」ことがピロリ菌感染の大きな要因なのです。
親から子供以外の感染ルートも指摘されています。「兄弟数が多く、年齢が接近した兄弟」に感染率が高いことと、長男よりも次男、三男の方が感染率が高いことから、年長児から年少児に感染する可能性も考えられています。
ピロリ菌の特異な生体も感染に影響しているようです。ピロリ菌は環境が悪くなると、その形を「球状菌」という守りの態勢に変化させます。球状菌は便と共に排出されますので、球状菌に汚染された水(井戸水や湧水)を飲むことで感染しうるわけです。小さなお子さんに井戸水や湧水は危険ですので、飲ませないようにしてください。
そのほか、まれなケースですが、ペットからの感染も指摘されています。
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