平成27年診療報告から(4)  「グループ2」からの「グループ5」

平成27年診療報告から(4)  「グループ2」からの「グループ5」

胃カメラで採取してきた胃粘膜病変の診断に「グループ分類」がおこなわれます。

グループ1 正常
グループ2 腫瘍性か非腫瘍性か判断が難しい
グループ3 腺腫
グループ4 がんが疑わしい腫瘍
グループ5 がん

昨年(平成27年)生検でグループ2と診断された方で最終的にグループ5(がん)に診断が変わった方が2名いらっしゃいました。
一人目の方は、胃の出口付近に、すそ野の広い大きさが1cm程度のポリープが2個ありました。胃カメラの印象は「グループ3(腺腫)」と思いましたが、生検ではグループ2と診断されました。3か月後に再度胃カメラを受けて頂き、もう一度生検した結果、グループ5に変更されました。その後、大学病院で内視鏡治療を受けて頂き、完治しています。初期のがんである「粘膜内がん」でした。最初の胃カメラから半年がたっていました。

二人目の方は、胃の真ん中の小さなビラン(ただれ)と胃の入り口近くの胃潰瘍のはん痕(なごり)の2か所に病変がありました。内心「グループ1」だろうと思っていたのですが、グループ2と診断されました。4か月後に再検査を受けて頂いた結果、「グループ5」になりました。大学病院で内視鏡治療を受けて頂き、完治しています。2か所とも「粘膜内がん」でした。がんの大きさはいずれも1cm程度でした。最初の胃カメラから8か月がたっていました。

「グループ2」病変の取り扱いは慎重に行わなければいけません。そして、時間はかかるけれど、患者さんと共に、粘り強く、検査を進めていくことが大事だと思います。

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