コールドポリペクトミー

コールドポリペクトミー

ポリペクトミー(ポリープ切除術)は、スネアでポリープを把持した後に、通電して組織を熱変性で壊死させて切除するものです。
一方、近年行われるようになったコールドポリペクトミーは通電しません。通常のポリペクトミーが熱が発生するのに対して、熱が発生しないので、「コールド」ポリペクトミーと命名されました。
また、コールドポリペクトミーはがんを対象にしていません。良性の腺腫のうちに切除して、がんの芽を摘み取ってしまうのです。

太い血管は粘膜下層にはありますが、粘膜内には存在しません。コールドポリペクトミーは粘膜内で切除するために、粘膜下層で切除する従来のポリペクトミーよりも「後出血」のリスクが低いのです。

【写真上段】コールドポリペクトミーによって、完全にポリープが切除された写真です。中央に索状物が残っていますが、取り残しではありません。
【写真下段】同じくコールドポリペクトミーです。白いところがポリープです。切除後に強い水圧をかけることによって、切除断面をむくませています。こうすることによって、術後の止血効果が得られます。

*センナ(下剤)を長期に内服すると、大腸粘膜に色素沈着をきたしますが、心配はありません。

5mm大のポリープ切除直後

白いところがポリープです。
水をかけてむくませています。