よもやま話(115話) 税金について
確定申告の季節がやってきました。私が、税金について日ごろ感じていることを思うままに書いてみます。なお、私は、税金の専門家では無いので、間違っていたらごめんなさい。
税率
社会保険料を含めた我が国の税率は約48%です。給与の半分は税金として差し出しているのです。これは、江戸時代、徳川幕府に納める年貢よりかなり高いそうです。しかし、当時は、インフラも整備されていませんし、年金制度もありません。ましてや、国防のための防衛費も必要なかったわけですから、単純に比較はできません。ただし、北欧の福祉が充実した国々と比べると割高な印象です。
給与明細
給与明細をみてもらうと、社会保険料(健康保険+厚生年金)が差し引かれていると思います。それと同じ額を事業主が支払っています。この仕組みは、自分が経営者になって初めて知りました。社会保険料は、この20~30年間で倍になったそうです。開業医の大先輩の話によると、社会保険料は、昔はボーナスに適応されていなかったので、月給は低く抑えて、ボーナスをはずんでいたとのことです。古き良き時代の話です。
個人事業主とサラリーマンの違い
個人事業主は収益から必要経費を差し引いた残りに税金がかかりますが、サラリーマンは先に税金をひかれてから給与をもらいます。個人事業主とサラリーマンが同じものを購入したとします。前者は必要経費として落とせるので、法人税(約25%)が少なくなり、25%引きで買ったことになります。「日本は法人天国」と言われるゆえんです。
相続税
アメリカや中国には(大まかに言って)相続税がありません。だから、一族子孫のために莫大な財産を残そうと頑張っているイメージがあります。マイクロソフト社を起業したビルゲイツ氏は、東日本と同じくらいの広さの土地をアメリカに所有しているそうです。一方、我が国は累進課税の相続税があります。高額な相続税を払うために、土地や家を売らなければならなくなり、田園調布では街の景観に悪影響が出ていると報じられていた記憶があります。和歌山県にいくつもの山を持っているおばあさんが強盗に拉致されて、多額の身代金を払ってやっと解放してもらう、という映画がありました。実は、強盗とおばあさんは仲間で、多額の身代金を支払ったために相続税が免除され、山々がそのまま子孫に残せたというストーリーでした。なお、身代金はおばあさんの家の庭のほこらに埋めて隠していました。もし、相続税にも良い点があるとするならば、『子孫のために資産を残す事が出来ないのであれば、生きているうちに世の中のために資産を活用しよう。』と考えを導かせる効果があるかもしれません。
日本は半分、社会主義国的な資本主義国だと思います。
【おまけ】NHKが法人税を免除されていることを最近知りました!