2021年を振り返って⑥(当院ではめったに遭遇しない病気編)
昨年も大勢の方に当院をご利用頂き有難うございました。2021年を自分なりに振り返ってみようと思います。
悪性リンパ腫
高血圧、糖尿病で通院中。体調不良にて、採血をおこなうと、糖尿病の急なコントロール悪化のみならず、貧血、低栄養、炎症反応陽性を来しており(LDHは正常範囲)、大学病院で悪性リンパ腫と診断されました。
慢性骨髄性白血病
高脂血症で通院中。血液検査で汎血球減少症を呈していたため大学病院を受診し、診断がついています。白血病は、白血球が減る場合もあるのですね。
下垂体腫瘍
めまいが2か月近く続き、耳鼻科受診するも改善しないため、頭部MRIを総合病院にお願いしました。その結果、下垂体腫瘍と診断され、大学病院で手術(Hardyの手術)を受けられました。めまいと下垂体腫瘍の因果関係はわかりませんでした。
結節性紅斑(発熱を伴う皮下に圧痛を伴う発赤調の結節が生じる脂肪織炎)
糖尿病で通院中。発熱と、手の甲やくるぶしに発赤を伴った皮膚のなだらかな膨隆を認めたため来院されました。病変部の圧痛はさほど認めませんでしたが、すぐに大学病院救急部に診察をお願いしました。その結果、結節性紅斑と診断されています。細菌の侵入経路は不明でした。すぐに救急部を受診してもらったのは、ビブリオ・バルニフィカスによる壊死性筋膜炎や『人食いバクテリア』と言われる劇症型溶血性レンサ球菌感染症が頭をよぎったからです。