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中野胃腸クリニックBLOG» Blog Archive » 発熱(7) 「不明熱(その2)」

発熱(7) 「不明熱(その2)」

38℃以上の発熱が2,3週間以上続き、詳しく調べても原因が分からない場合に「不明熱」と診断します。不明熱の70%は感染症です。私が経験した不明熱をご紹介します。

【腸チフス】
サルモネラ属の感染では、急性胃腸炎を起こすタイプ(サルモネラ菌による食中毒)と腸チフスのように、小腸粘膜に侵入し、2週間ほどの潜伏期間に、粘膜下リンパ組織や腸間膜リンパ節で増殖し血液中に入るタイプと2種類あります。菌が血液に入ると高熱がでます。
腸チフスでは、40℃の高熱が続くこと以外には症状がほとんど出ません。発病初期には「バラ疹」と呼ばれる皮疹が出ますが、かゆくはありません。血液検査では軽度の肝機能障害を認める程度です。最終的には「血液培養」で菌を確認することが必要です。
頻度は少ないのですが、不明熱の鑑別疾患として頭の隅に入れておく必要があります。

当時、私は大学病院の研修医でした。その内科では、毎週月曜日の朝、教授以下スタッフが全員出席して、先週入院された患者さんをプレゼンテーションする「新患紹介」がおこなわれます。その時、この患者さんが「不明熱」の診断で入院されました。
新患紹介をした時点では、まだ、血液培養の結果は出ていません。発熱と軽度の肝機能障害だけです。多くの先生方から質問を受け、また、診断に対する可能性がいろいろ討論されましたが、結論には至りませんでした。最後に、教授が「腸チフスも考えなければいけない。」と話されました。後日、その言葉どおりに血液培養からチフス菌が検出されました。「世の中にはスゴイ医師がいるものだ!」と感銘しました。

追記:この「新患紹介」には大学の教官以外にも研修医やポリクリの医学生も参加するため、総勢30名以上となります。大勢の医師の前でプレゼンテーションすることはとても緊張しました。前日は資料作りが深夜に及びました。当時は大変でしたが、良い思い出です。

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