百日咳の患者さんに遭遇しました。

百日咳の患者さんに遭遇しました。

【症例】70代の女性。気管支喘息の持病があります。止まらない咳のために来院されました。発熱なし。胸部レントゲンは異常なく、白血球増多を認めないことより、市中肺炎は否定的でした。「咳喘息」を想定し、喘息治療を強化しましたが、効果がありません。百日咳抗体(PT-IgG)は37 EU/mLで100以下であったため、判定保留としました。

約2週間、対症療法で経過をみていたのですが、全身倦怠感が強くなったため、総合病院(呼吸器内科)で診て頂くことにしました。再度百日咳抗体が測定され、抗体価が当院の時の2倍以上に上昇していたため、百日咳と診断がつきました。

【考えたこと】

今回、百日咳の診断が、難しいことを身を持って体験しました。鼻腔・咽頭のぬぐい液や痰からの培養では検出率が低いので、時期をおいて2回抗体価を測る必要があります。咳で苦しい中、2回目の抗体価を測るための2週間はとても長く感じました。そういった意味でも、紹介先で、百日咳の2回目の抗体価を測定してくださったことが嬉しかったです。こちらの意向を汲み取ってくださったわけですから。

治療薬に関してですが、マクロライド系抗生物質に耐性菌が出現していることからST合剤が推奨されています。