コロナウイルスについて思うこと④(有病率とPCR)R2/5/5

色が濃ゆい程、感染がひどい国です。昨日、緊急事態宣言が今月いっぱいまで延期されることが発表されました。まだまだ、コロナウイルスとの戦いは続きそうです。

3月初めに、北九州市(100万人)に100人のコロナウイルス感染症の方がいると仮定して、全員にPCR検査をおこなうと、30万人もの偽陽性をもたらすことを説明しました。
あれから2か月経過し、コロナウイルスは蔓延を続けています。
そこで、北九州市に10万人のコロナウイルス感染症の方がいると仮定して、全員にPCR検査をおこなった場合を想定しましょう。
有病率0.01%から10%に上昇したことになります。

PCR検査の感度は70%程度です。コロナウイルス感染(+)の10万人を検査すると、7万人が陽性に、3万人が陰性に出ます。
PCR検査の特異度(陰性の人に正しく陰性と出る確率)も70%程度でしょう。
コロナウイルス感染(-)の90万人のうち63万人は陰性ですが、27万人が陽性(偽陽性)と判断されてしまいます。
その結果、コロナウイルスPCR検査の精度(PCR陽性の中の真のコロナウイルス感染患者さんの比率)は7万/7万+27万)=20%になります。

有病率が0.01%から10%に増えたことで、偽陽性患者さんは30万人から27万人に減少し、PCRの精度も0.02%から20%まで上昇しました。

もっともっと偽陽性患者さんを減らし、PCRの精度をせめて90%程度にあげるのにはどうしたら良いでしょうか?
簡単です。PCR検査を全員におこなうことを止めて、コロナウイルス感染が疑われる患者さんだけにしぼって検査をおこなえばいいのです。もちろん、疑わしい患者さんに検査をしないというのは論外ですが。
患者数が少ない時(発症初期)は対象を絞ってPCRをおこない、感染が蔓延してきたらPCRを活用すると有効な感染対策が出来ると思います。なぜ、ワイドショーで、この理屈を説明しないのか不思議です。

【補足】
① 島津製作所から新しいPCR検査キットが発売されました。これは、測定時間が従来のものより大幅に短縮されただけです。従来のPCR検査との一致率は100%ですが、感度は従来のものと同じです。
② 諸外国に比べてPCR検査が少ないことが指摘されますが、有病率が全然違います。例えば、イタリアは1万人にあたり40人ですが、日本はわずか1人です。(それを言うと、検査が少ないから正確な感染者数を把握できていないという方がいますが、死亡者数をみてもその差は歴然としています。)

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