よもやま話(1) 「ペタペタ地獄」

私のこれまでの24年間の医師としての経験の中でのどうでもいいようなエピソードを時々紹介したいと思います。暇があったら、読んでみてください。

今回は、大学病院でラットを使って急性膵炎について研究していた頃の話です。
rat (Wikipediaより)ラットにワザと急性膵炎を発病させます。その後、膵炎の治療薬を投与し、治り具合を研究していました。治療薬をラットに飲ませるのが一苦労でした。ラットの後ろ頭を親指と人差し指で固定し、残りの3本の指で胴体をしっかり把持します。顔を上げて、喉が真っ直ぐなるようにしたら、耳掻きぐらいの鉄の管をラットの口から胃まで挿入します。胃まで届いたら注射器で薬を注入します。気管に入れたり、喉を傷つけないように、手際良く、やさしく行なう必要がありました。慣れないうちは、相当、手こずりましたが、その内、ラットもあきらめたのか、あまり、嫌がらなくなります。慣れてくると、短時間で、出来るようになりました。しかし、最後まで慣れなかったのが、夜の薬やりです。ラットは夜行性なので、昼間は大人しいのですが、夜は活発に活動します。夜、真っ暗な実験室の電気をつけると、ゲージの中の沢山のラットが一斉に大騒ぎを始めます。実験室には何百匹というラットが飼われていますので、その騒々しさは、ちょっとしたパニックになります。わかっていても、電気をつける瞬間はドキドキしました。
粘着マット 一人では怖いので、時々、当時幼稚園児だった娘を連れて行きました。建物の入り口に雑菌の侵入を防ぐための強力な粘着テープで出来たフロアマットが敷いてあるのですが、大抵、娘はここで、靴が張り付いて動けなくなっていました。娘はここを「ペタペタ地獄」と呼んで恐れていました。

2 Responses to “よもやま話(1) 「ペタペタ地獄」”

  1. miezo Says:

    「ペタペタ地獄」ですか。(*^_^*)
    かわいらしいですね。
    でも、一人では怖いからと 娘さんを連れていくおしげさんも
    ほほえましいなと思いました。

  2. oshige Says:

    このブログを読んだ娘から「お父さんは、怖かったから私を連れって行ってたんやね~。知らんかった(笑)」と言われました。

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