Archive for the ‘院長「よもやま話」’ Category

よもやま話(第117話)倉庫の整理整頓

木曜日, 9 月 1st, 2022

直ぐにいろいろなモノで溢れます。いろんなもので、倉庫が一杯になってしまいました。
まず、最初に取り組んだものが、廃棄です。開院以来、何となく捨てられなくて置いておいたもの(付属品、説明書、等)で、1回も使わなかったものは、今後も使うことは無いだろうと考え、捨てることにしました。次に、経理に関するものは、7年間の保存が義務付けられているので、それより古いものは廃棄しました。医療に関するものは、10年間の保存が義務付けられていますが、こちらは、何年たっても必要になる可能性があるので、すべて大切に保存し続けています。何年も後になって、問題が起こった時に、資料が残っていなければ、詳しいことが分らなくなってしまいますから。
これで、かなり倉庫が片付いてきたのですが、早晩、また、もので溢れそうです。CD-Rがかなりのスペースを占拠していることが目に着きます。これは、総合病院に画像診断(CT,MRI)を依頼した際に、診断書と一緒に送られてきたものです。過去のCD-Rが必要になることがあります。これまでは、必要になった時に、スタッフが2階の倉庫まで探しに行ってくれているのですが、2階に上がらなくて済むように、1階の事務室にCD-R用の本箱を設置することにしました。これで、倉庫に充分な空きが確保出来たうえに、わざわざ2階に行く必要もなくなりました。全部CD-Rです。

よもやま話(116話) 「知らなかった」

日曜日, 4 月 10th, 2022

コロナ禍が始まって3年目を迎えた今、いろいろとストレス感じる世の中になってきたように思います。そういう影響も多少あるのかもしれません。2点、ご不満を言われることがあります。

北九州市 市政だより(ご自宅に配布されます)①胃がん検診の存在を知らなかった。

北九州市では2016年から、北九州市民を対象に、2年に1度、胃がん検診として胃カメラを受けることが出来ます。50歳以上の方は千円、70歳以上の方は無料です。検査を申し込む際に「胃がん検診として受けたい」と申し出て頂くだけで結構です。ただし、現在、胃の治療中の方はご遠慮ください。また、ピロリ菌の検査など、胃がんを見つけること以外の検査は出来ませんのでご注意ください。胃がんらしきものが見つかり、生検した場合のコストは保険診療になることも付け加えておきます。『市制だより』にほぼ毎回胃がん検診の案内が掲載されています。

②予約制になっているのを知らなかった。

新型コロナウイルス感染症対策の大きな柱として「3密を避ける」という項目があります。当院では待合室が密にならないように一部予約制にしています。午前中に8名、午後4名の予約枠を設けています。予約なしで診察は受けることは充分可能ですが、重なった場合は、予約の方を優先しますのでご了承ください。診察の予約は、インターネット、電話、窓口から可能です。

「知らなかった」ことに対する怒りがこちらに向いている方が時々おられます。「先に教えてくれていればよかったのに、不親切だ。」というお気持ちと想像します。ですから、胃がん検診の制度や予約の取り方など出来るだけ積極的に説明し、次回からご利用頂けるように案内しています。「知らなかった」のは他人のせいではなく、自分の不作による結果なのですが。

そもそも情報というものは、労無く手に入るものではありません。自分の時間とお金を使って手に入れるものです。ですから、テレビのスイッチを押せば流れてくるニュースなど無料のものを鵜呑みにするのは危険です(不本意ながらNHKには受診料を払っていますが)。「タダほど高いものは無い」

よもやま話(115話) 税金について

水曜日, 2 月 23rd, 2022

確定申告の季節がやってきました。私が、税金について日ごろ感じていることを思うままに書いてみます。なお、私は、税金の専門家では無いので、間違っていたらごめんなさい。

どうせなら気持ち良く支払いたいです。税率
社会保険料を含めた我が国の税率は約48%です。給与の半分は税金として差し出しているのです。これは、江戸時代、徳川幕府に納める年貢よりかなり高いそうです。しかし、当時は、インフラも整備されていませんし、年金制度もありません。ましてや、国防のための防衛費も必要なかったわけですから、単純に比較はできません。ただし、北欧の福祉が充実した国々と比べると割高な印象です。

給与明細
給与明細をみてもらうと、社会保険料(健康保険+厚生年金)が差し引かれていると思います。それと同じ額を事業主が支払っています。この仕組みは、自分が経営者になって初めて知りました。社会保険料は、この20~30年間でになったそうです。開業医の大先輩の話によると、社会保険料は、昔はボーナスに適応されていなかったので、月給は低く抑えて、ボーナスをはずんでいたとのことです。古き良き時代の話です。

個人事業主とサラリーマンの違い
個人事業主は収益から必要経費を差し引いた残りに税金がかかりますが、サラリーマンは先に税金をひかれてから給与をもらいます。個人事業主とサラリーマンが同じものを購入したとします。前者は必要経費として落とせるので、法人税(約25%)が少なくなり、25%引きで買ったことになります。「日本は法人天国」と言われるゆえんです。

相続税
アメリカや中国には(大まかに言って)相続税がありません。だから、一族子孫のために莫大な財産を残そうと頑張っているイメージがあります。マイクロソフト社を起業したビルゲイツ氏は、東日本と同じくらいの広さの土地をアメリカに所有しているそうです。一方、我が国は累進課税の相続税があります。高額な相続税を払うために、土地や家を売らなければならなくなり、田園調布では街の景観に悪影響が出ていると報じられていた記憶があります。和歌山県にいくつもの山を持っているおばあさんが強盗に拉致されて、多額の身代金を払ってやっと解放してもらう、という映画がありました。実は、強盗とおばあさんは仲間で、多額の身代金を支払ったために相続税が免除され、山々がそのまま子孫に残せたというストーリーでした。なお、身代金はおばあさんの家の庭のほこらに埋めて隠していました。もし、相続税にも良い点があるとするならば、子孫のために資産を残す事が出来ないのであれば、生きているうちに世の中のために資産を活用しよう。』と考えを導かせる効果があるかもしれません。

日本は半分、社会主義国的な資本主義国だと思います。

【おまけ】NHKが法人税を免除されていることを最近知りました!

よもやま話 114話「耳障りなフレーズ」

日曜日, 1 月 16th, 2022

NHKのニュースキャスターが一番嫌いです。『今、〇〇〇が問われています』

ニュースキャスターが良く使うフレーズです。難しい問題、特に答が簡単には見つからないような時に、好んで使われる言い回しです。「問われています」と責めたてられている印象を受けますが、では、『問うている』のは誰なのでしょうか? メディアもしくは国民ということになります。国民の一人である私は、そんなことを問いただしていません。難しい問題は、専門家や経験者に任せるべきだと考えるからです。

『△△△かなぁ、って思います』
このフレーズは自分の意見をマイルドにする手法です。どうして、「△△△と思います」と言えないのか不思議です。学生時代、眼科の授業中のことでした。教授の質問に対して、ある学生が「~と思います。」と答えたら、「私はあなたの意見が聞きたいのではない。事実を聞いているのです。」とその学生をしかりました。「~です。」と答えるべきだったわけです。「思います」ですら注意を受けたのに、「かなぁ、って思います」と答えていたら、この教授は怒り心頭に達していたことでしょうね。

『如何なものでしょうか?』
一時期、頻繁に耳にしていたフレーズですが、最近はそれ程聞かなくなりました。ニュース解説者が好んで使う印象です。文字におこすと、いかがなものかと思っただけで、「良い」とも「悪い」とも言っていないという言い逃れが出来ますが、口調は明らかに批判しています。責任逃れのずるい言葉です。

『個人的には〇〇と思います。』
自分の考えは個人的です。個人的ではない自分の考えがありますか?と聞きたいです。

救急車で運ばれた
救急車で連れて行かれた」なんていう表現もありました。あなたが呼ばなければ、救急車は来ません!と言いたい。『救急車で運んでもらった』の方が、断然、感じ良いです。

こんなことばかり考えている私は、ドンドン偏屈者になっていくのでしょうね。気を付けなければいけません。でも、言いたいことを言って、スッキリしました。何か?

よもやま話(113話) 他の医療機関を受診して気が付いたこと

月曜日, 2 月 1st, 2021

自分自身が患者になると、意外に緊張するものですね!たまに私自身が他院を受診することがあります。開業医ならでの気付きかも知れません。

① 3週間分処方
私自身は、2週間もしくは4週間を処方することが多いので、3週間分の薬をもらった時は、新鮮な驚きでした。薬の効果を判定するのに丁度良い期間かも知れません。当院にも取り入れました。
② 目を見て話す
やっぱり、これ大事ですね。一生懸命説明してもらっていると、「大事にされている。」って感じます。自分自身も気をつけなければいけません。
③ 次回の採血時期を決めておく
次回の採血までに検査結果を良くしておこうと日常生活に適度な張り合いが生まれます。さっそく、当院にも取り入れてみました。
④ マイナスなことは言わない
「もし、良くならなかったら、もう一度来てください。」と説明を受けると、何となく不安になりました。親切心でそうおっしゃったのでしょうが、良くならなければ、受診しますから、余計なことは言わないようにしようと思いました。

その他にも、待合室の掲示板や装飾品、スタッフの方々の対応の仕方などを見て、自分のクリニックも「気をつけよう」と思う事があります。そういえば、私が訪れたクリニックにはBGMが流れている所が無かったです。当院は、検査後の安静時間が長いため、リカバリー室や内視鏡検査室でBGMを流しています。少しでも皆さんの癒しになれば良いのですが。

よもやま話(112話) 職員募集

土曜日, 9 月 19th, 2020

当院の名札です。これまでに幾度となく職員の採用をおこなってきました。スタッフからの的確なアドバイスで救われた経験をお話します。

ハローワークだけではない
開院して間もない頃は、スタッフ募集と言えば、ハローワークという思考回路しかありませんでした。スタッフから「民間の求人情報の会社にも出してみたらどうですか?」とアドバイスをもらいました。現在勤めているところを辞めようかなと思案中の人や、そこまでハッキリした意識は無いけど、何となくどんな募集があるのかな、って見る人もいますよ。と教えてくれたのです。以降、地元の求人情報会社に依頼しています。最近は、新聞の折り込みチラシやフリーペーパーよりも、WEB版が有効です。

知りたい情報とは
応募する方の知りたい情報は、勤務地、勤務内容、勤務時間、給料、休み、などでしょう。フリーのコメント欄に、当院は薪ストーブで冬は暖かくて癒されますよ。とか、院長はブログ書いてます。とか書いていました。しかし、スタッフから、どんな年齢層のスタッフが多いのかとか、子供の学校行事で休めるのか、とかが知りたいものなのですよ。と教えてもらいました。これまでは、応募する人の気持ちをまったく解っていなかったことを痛感させられました。さっそくコメント欄を修正しました。

名札
1日働いて「私には無理でした。」とお辞めになった方がいらっしゃいます。用意した名札は1日しか使われませんでした。以降、採用後しばらくの間、自作の名札をお渡ししています。

よもやま話(111話)論文を書くことの効能

水曜日, 4 月 29th, 2020

医学雑誌「臨床消化器内科」に『英語で論文を書くことの効能 学会発表だけじゃダメなんですか?』という連載が目に留まりました。

論文を書くことは意味があること?24年間の勤務医生活の内、8年間は大学病院に勤めました。大学では論文作成が至上命令です。論文作成には思いのほか時間を取られるため、市中病院で沢山の患者さんを診て、いろいろな手技を身につける方が臨床医として有意義なのではないかと日々、自問自答していました。そして、ようやく、答えを見つけることが出来ました。
答:論文を書くと臨床力が上がる。
理由:自分のおこなっている医療データを集積し、統計的に解析し、きちんと自分で評価する。その結果を同業者の目にさらし、評価を受ける。その過程を経験することで、自分の医療をより客観的に評価できるようになるから。

この連載を読んで、大学病院勤務もそれなりに意味があったと思えるようになりました。大学病院の時は、論文作成を”やらされていた”感じだったのが、その後の市中病院では、自分で何故かなと思ったことに取り組み、自発的に論文作成に挑戦しました。
最初は、高ケトン体血症を呈する急性膵炎の患者さんを何人か担当しました。アルコール性膵炎で、十分な栄養が取れていなかったことが要因だと思われますが、ケトン体値と膵炎の重症度の関係が気になりました。そうすると、膵炎の患者さんの重症度を正確に評価し、しっかり治そうと意欲が湧いてきます。救急病院で、消化器内科医が私一人だったこともあり、膵炎の症例はドンドン集まりました。両者の間に正の相関関係があることが明らかになりました。学会発表にはこぎつけたのですが、論文は査読ではねられてしまいました。
次に、救急で運ばれてきた全身状態の悪い患者さんが、1年後、まったく同じ症状で救急搬入されました。しかし、2回目は救命することが出来ませんでした。この患者さんは2回とも致死的な高ケトン血症を呈していたので、予後にケトン体は関係なさそうです。生死を分けたモノは何か? 2回目の来院では乳酸値が高かったのですが、1回目は高くなかったことに気付きました。そこで、致死的な高ケトン血症を呈する患者さんを、生存したグループと永眠されたグループに分けて検討しました。その結果、永眠されたグループでは乳酸値が有意に高かったのです。学会で発表しましたが、これも査読ではねられ、論文として陽の目を見ることはありませんでした。
論文として形に残せなかったので、大きなことは言えませんが、テーマをもって診療にあたると、自ずと積極的になることを経験出来たと思います。

よもやま話(110)「診察で最近気付いたこと」

金曜日, 11 月 1st, 2019

寄り添うことは、まず聞くことから。【20代女性】10数年来の”おなら”の多さに悩んでいるとのことで来院されました。腹部の診察では、打診上、腸にガスが溜まっていることを示す「鼓腸」ではなく、S状結腸に固い便を触れるというわけでもありませんでした。”おなら”の臭いも特別強くは無いとのこと。便秘でも無いことから、病的な原因は見当たりませんでした。

”おなら”には主にメタンガスと硫化水素ガスがあります。炭水化物は乳酸菌等(善玉菌)によって代謝され、におわないメタンガスを産生します。蛋白質はウェルシュ菌等(悪玉菌)によって代謝され、におう硫化水素ガスを産生します。

未消化便は発酵しやすくガスの原因になるので、消化の良いもの(糖質)の比率を上げること、小腸での消化吸収を助けるために、消化酵素剤を処方すること、便が大腸に長く留まるとガスが発生しやすくなるので便秘しないような生活習慣を送ること。便秘予防の具体策としては、食物繊維を沢山摂る、水分をしっかり摂る、適量の運動やリラックスすることなどを説明しました。しかし、患者さんは納得された様子が無いまま診察は終了しました。

自分なりに、必要な説明をしたつもりだったので、「言われたことをやってみます。」というポジティブな返事が返ってこなかったのが意外でした。

どうすれば、患者さんに納得してもらえるだろうか考えてみました。私が話した内容なら、すでに他の医師が説明し知っておられたかもしれません。問診の際に、普段は何を食べているとか、何を食べるとガスが多くなる傾向にあるのかとか、ガスが出て困る時はどんな状況かとか、もっといろいろ聞きだすべきだったと思います。
”おなら”が多いということは、他人から見れば、大した問題ではないけれども、本人にとっては切実な問題なのですから、その悩みを理解してあげるだけかも良かったのかも知れません。答(治療法)を見つけるのではなく、苦しみを分ってもらえるだけで、楽になることもありますから。それが、「患者さんに寄り添うこと」かも知れません。

よもやま話(109) 『生きていく』

月曜日, 4 月 15th, 2019

可愛いおばあちゃん。プライバシーに気を付けながら、患者さんのことをご紹介します。皆さん、90才前後の「超」ご高齢の方ばかりです。

一人目】近所に一人暮らしをしている息子さんがいらっしゃいます。仕事が終わるのが毎日夜10時を過ぎるため、温かい夕飯を作って用意してあげるのが日課になっています。疲れて帰ってきて、冷たいご飯だったら心がすさみます。体力が続く限り、続けていきたいとのことです。
二人目】養護施設に入所しているお子さんがいらっしゃいます。バスと電車を乗り継いで、月に回、面会に行かれています。杖をついて、歩くのもおぼつかないのですが、顔を見せると喜んでくれるので、根性で続けておられます。
三人目】病弱のために入退院を繰り返しているお子さんがいらっしゃいましたが、長年の看病の甲斐なく、昨年亡くなられました。一時期、生きる意味を感じなくなられたようですが、毎日お線香をあげたり、法要をするために、もう少し生きていく気力がわいてきたそうです。

人が生きる場合、「生きていく」と「生きている」があるそうです(浄土真宗の住職さんの話)。この三人の方々は、まさに「生きていく」を実践されていると思います。

よもやま話(108) 腕組み

土曜日, 10 月 6th, 2018

腕組みは拒絶、怒りのポーズです。診察に付き添いの方が同席される場合があります。お子さんの親御さんとか、ご高齢の方のご子息とか、夫婦とか、いろいろです。本人の事が心配だから付き添われていると理解しています。本人から正確な情報が得られにくい場合は付き添いの方からの一言がとても重要なこともあります。
和やかな雰囲気が大事ですね。一方、用意した椅子に座ることも無く、腕組みをして無言で立たれる場合も(ごくまれですが)あります。
これから始まる診察や検査の結果いかんでは、大変なことになる事もあり得るわけで、付き添いの方も心穏やかでないのでしょう。ついつい、身構えてしまい、その結果、無意識に「腕を組む」という動作をしておられるものと思います。
しかし、正直なところ、腕組みをして無言で立たれると、診察する方としては、いささかプレッシャーを感じます。診察を監視されているような錯覚におちいり、診察も型通りの硬いものになりがちです。腕組みは相手を拒否する行動の表れとも言われています。名乗らなくても結構ですので、せめて、腕組みはやめて、フレンドリーに診察に参加しませんか?


Social Widgets powered by AB-WebLog.com.