よもやま話(73) 「ニューヨークの救急事情」

横浜救命救急士会HPより身内の者がニューヨークでお腹が痛くなり、救急車を呼んだ時の話です。

電話911で救急車は直ぐに来てくれて救急病院(ER)に運んでくれましたが、まず救急車の隊員が確認したことは、病状ではなく、「契約している保険会社があるか」ということ、「あとで救急車の代金の請求が送付されるが、必ず支払うと約束するためにサインがいること」の説明をされたそうです。
お腹が痛くて意識がもうろうとする中、やっと救急外来に運ばれたものの、3時間程待たされました。救急車で来たからといって、無条件で直ぐに診察をおこなうわけではないようです。
きっと、トリアージ(注)を受けた際に、『生命の危険性なし』と判断されたのでしょうね。シビレを切らして受付に、「あとどれくらい待てば診てくれるのか」と尋ねると、「何時になるか分らない。」というつれない返事。日本人は、比較的症状(痛み等)を強く訴えない傾向があるようで、重症でも軽症と判断されて診察が遅らされてしまうこともあるようです。
911で救急車をお願いした場合、搬入先の病院を自分で選ぶことはできません。行く病院を指定する場合は、タクシーで行くか、指定先の病院の救急車を呼びます。会員制の緊急移送を行う民間会社もあるようです。

順番を待っている間にお腹の痛みも少し軽くなったので、診察を受けないまま家に帰ったそうです。

後日、救急車を利用した請求書がきたのですが、その額が約5万円だったそうです。

そういえば、アメリカの医療ドラマ「ER(救命救急室)」でも、救急外来に人が溢れ、「いつまで待たせる気だ!」って怒号が飛ぶシーンが度々ありました。医師も含めスタッフは常にフル回転で働いており、これ以上効率良くするのは無理という状況なので、軽症の人が待たされるのはやむを得ないのです。

日本では度々「たらい回し」が問題になります。実際は、救急車が患者さんを乗せたまま、搬送先の病院が見つからず、現場から動き出せない状況を何故か「たらい回し」と表現します。救急車が次々と病院を訪ねて回るわけではありません。

(注)トリアージ:多数の救急患者を同時に診る時に、優先順位を決めること。早く処置を施さないと生命に関わると判断された人から診療をおこなう。

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