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中野胃腸クリニックBLOG » 高血圧

Archive for the ‘高血圧’ Category

背部痛→心窩部痛→腹部大動脈瘤

水曜日, 6 月 20th, 2018

【60代男性】腹部大動脈瘤
1週間前に強い背中の痛みが発症し、ペインクリニックを受診されました。局所に注射を打ってもらい、痛み止めを処方されました。その薬を内服したために心窩部痛が出現したと当院を受診され、胃カメラを希望されました。病状を聞きながら「痛み止めによる胃潰瘍」を想定し、『痛み止めは胃に悪いから、極力飲まないように。』と説明し、胃カメラの予定を入れました。
❷『胃カメラで確実な診断がつくから、今日は話を聞くだけで良いかな。』と思って診察を終わろうとした時、患者さんから腹部の診察を求められました。そこで初めてお腹の触診をしたのですが、ヘソの辺りに可動性の無い鶏卵大の硬いしこり触れました。エコーで確かめると、8x5cmの腹部大動脈瘤でした。
❸気に留めていなかった血圧は180/120mmHgと異常高値です。動脈瘤の切迫破裂によって、「背部痛」→「心窩部痛」と痛みの性状が変化したのであれば、とても危険な状況です。頭の中を切り替えて、直ぐに循環器内科医に診てもらうように手配しました。
❹CT検査の結果、腹部大動脈瘤が確認されました。直ちに「人工血管置換術」が施行され、無事に退院されました。
和やかな雰囲気が大事ですね。
【あとがき】
今回の診療ではいろいろ反省することがありました。
・患者さんの話にそのまま乗っかてはいけない。
・胃カメラを予定していても、お腹の触診をする。
・バイタルチェックをきちんと確認してから診察を始める。等々。
特に、患者さんがお腹の触診を希望されたことがポイントでした。患者さんが何でも言い易い雰囲気をつくることが大切ですね。

平成29年診療報告より(2) 原発性アルドステロン症

日曜日, 2 月 18th, 2018

高血圧症の5%程度に存在すると言われている「原発性アルドステロン症」。この病気の可能性のある患者さんが5名いらっしゃいました。

症例     アルドステロン        レニン       アルドステロン・レニン比
❶ 30代女性       291.9       0.9         324
❷ 50代男性    142.4       0.5        285
❸ 40代男性    121.8       0.6        203
④ 40代男性    155.2       0.7        221
❺ 30代男性    158.4       0.7        226
*原発性アルドステロン症のスクリーニング判定基準は、アルドステロンが120(pg/mL)以上かつアルドステロン・レニン比が200以上です。
レニン・アルドステロン系

この5人の方は皆さん大学病院で詳しく診て頂きました。その結果、原発性アルドステロン症と診断された方は、④番の方のみでした。ただし、④番の方も、副腎静脈採血が完全には遂行できなかったため腫瘍が見つけられず、降圧剤の内服治療となっています。

原発性アルドステロン症を早期に診断すれば、腫瘍を摘出することによって血圧は正常化し、降圧剤を飲み続ける必要が無くなります。早く発見すれば、高血圧症による障害も回避出来ます。ただし、アルドステロンを産生する副腎腫瘍は小さいため(1mm大のこともあります)、見つけにくいのです。

これからも、比較的若い方や急に血圧が上がった方などには積極的にレニン・アルドステロンを測定していこうと思います。

平成27年診療報告より(2)  アルドステロン症

日曜日, 2 月 28th, 2016

レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系高血圧の患者さんの5%程度に存在すると言われているアルドステロン症ですが、これまで一度もお目にかかったことがありませんでした。

【レニン・アルドステロンの説明】
体内を流れる血液量が減ると、レニン(ホルモンの一種)が刺激されます。レニンはアンギオテンシンを介して、アルドステロンを分泌させます。アルドステロンは腎臓でナトリウム(Na)を再吸収し、カリウム(K)を排出します。その結果、血圧は高くなり、血中のK濃度は低下します。

【アルドステロン症のメカニズム】
体のどこかにアルドステロンをドンドン産生する腫瘍があるために高アルドステロン血症になります。その結果、高血圧となります。レニンはフィードバックがかかって産生が抑制されます。アルドステロン症では「低レニン・高アルドステロン」になるわけです。

【症例】
30代の女性で、風邪症状で来院されました。血圧170/120mmHgと異常に高かったのですが、これまで高血圧を指摘されたことは無かったそうです。時々、病院に来ると緊張して異常に血圧が上がる方がいらっしゃいますので、2週間ほど自宅で血圧を測って記録を持って来て頂くようにしました。
次の診察時に血圧の記録を見せてもらうと、自宅でも血圧が高いことがわかりました。そこで、レニン・アルドステロンを測定したところ、アルドステロン症の診断基準を満たす結果でした。エコー検査では副腎腫瘍は無かったので、腫瘍の無いタイプかも知れません。現在、大学病院で精査中です。早く結果が知りたいですね。

成書には、高血圧の患者さんは全員、初診時にレニン・アルドステロンを確認しておくことを勧めています。降圧剤を飲み始めるとレニン・アルドステロン値に影響が出るためです。レニン・アルドステロンを測定する時は、15~30分以上、安静臥床を続け、それから採血しなければ正確な値が出ません。ですから、高血圧の方にレニン・アルドステロンの採血をするのは、なかなか勇気のいることなのです。

古典的には、高血圧と低K血症の組み合わせがあるとアルドステロン症を疑うのですが、最近では、低K血症を起こすアルドステロン症は20%程度だそうです。アルドステロン症を見つけるのはなかなか難しいと思います。

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ブログで診察(11)  降圧剤と歯肉肥厚

月曜日, 7 月 8th, 2013

体のチョッとした不調や気になる症状、医師に一度聞いてみたかったと言われたことなどを日々の診療からピックアップしてブログで紹介しています。

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【質問】高血圧の薬(商品名:アムロジン)を飲んでいたら、歯ぐきが腫れてきました。薬の副作用でしょうか?(45歳男性)

【答】降圧剤のうち「カルシウム拮抗剤」は歯肉肥厚を起こすことがあります。

カルシウム拮抗剤の内服を始めてから歯肉肥厚の発症までの期間は数ヶ月から数十年までさまざまです。長く飲んでいるから安心とは限りません。
前歯の歯肉が腫れることが多いため、気付き易いと思います。歯肉肥厚が起こる原因はハッキリしていませんが、歯垢や歯石など口腔内のトラブルも要因にあげられています。
発生頻度はアムロジンで1%程度と報告されています。特に歯肉肥厚を起こし易いカルシウム拮抗剤というものはありません。薬を中止し、歯石除去など口腔内の衛生を保つことで治ります。
当院ではこれまでに2人の方が、アムロジンが原因で歯肉肥厚を起こしました。いずれも、歯科医さんから指摘して頂いています。幸い、薬を変更することで、歯肉肥厚は消失しています。

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高血圧シリーズ (4)  生活習慣の改善 

火曜日, 9 月 4th, 2012

高血圧症治療の基本となる生活習慣の改善は次の6項目です。
① 減塩
② DASH食
③ 減量
④ 運動
⑤ 禁煙
⑥ アルコールを控える
(禁酒の必要はありません)

②以外は皆さんご存知と思います。
②のDASH食とは、アメリカで研究された高血圧に良い食事のことです。
カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維、蛋白質を増やして、飽和脂肪酸とコレステロールを減らします。
簡単に言うと、野菜や果物や魚油はしっかり食べて、脂身のついた肉や牛乳、バター、卵を減らすことです。

分ってはいるけど、止められないのが悪しき生活習慣です。①~⑥の全部を実行しようとしても多分長くは続かないでしょう。

ところが、良い知らせがあります。6項目の中の2つ以上をある程度頑張ると、思いのほか、血圧低下に効果があるそうです。例えば、減塩だけを非常にしっかり頑張るよりも、減塩と減量に少し気をつけた方が、ずっと血圧は下がるそうです。これならば、長続きしそうにないですか。(やっぱり、難しい?)

 

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高血圧シリーズ(3) 「塩分の取り過ぎ?」

金曜日, 7 月 13th, 2012

脳卒中の最も大きな原因である高血圧症ですが、日々の診察で度々遭遇します。

塩分の取り過ぎ?高血圧といえば「塩分の取り過ぎ」というイメージが強いですが、実際に塩分を控えて血圧が下がる人は4人に1人程度です。もちろん、塩分を控えることは高血圧の治療として大切なことですが、思ったほど大きなウエイトを占めていません。

意外に関連があるのが「睡眠不足」です。ストレス等で不眠症になると、高血圧になるリスクが5倍になると言われています。血圧の高い方は、ちゃんと睡眠時間がとれているか確認してみてください。

高血圧の原因は、その他にも、遺伝、運動不足、肥満、加齢、過度の飲酒、喫煙、など様々な要因が指摘されています。

【おまけ】その昔、刑事さんが容疑者を取り調べる時に、自供を促す作戦として「塩抜き」の食事を出していたそうです。そうすると、容疑者は意志が弱くなり自供するらしいのです。それぐらい、人間には塩が必要なのですね。(あくまでも噂話のレベルですが。)

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高血圧シリーズ(2) 「血圧測定」

火曜日, 6 月 12th, 2012

中野胃腸クリニックで用意している血圧手帳脳卒中の最も大きな原因である高血圧症ですが、日々の診察で度々遭遇します。

血圧を測定した時に、1回目と2回目がずいぶん違う方がいらっしゃいます。待合室に自動血圧計を置いているのですが、3回以上測っても毎回ばらつく方もいらっしゃいます。一体、どの血圧が本当の血圧なのでしょう?

ハッキリと明文化されたものは少ないのですが、高血圧治療ガイドラインでは2回測ったその平均値をその人の血圧とするようになっています。来院してすぐに測ると、どうしても高めに出るので、しばらく安静にして頂いてから測るようにお願いしています。

「自宅での血圧はいつ測ればいいのでしょうか。」これもよく質問を受けます。
理想的には、朝起きて30分ぐらい経った時です。排尿を済ませ、坐った状態で2分程度安静にした後に測ります。朝食の前で、降圧剤をまだ飲んでいない状況が望ましいです。時間の余裕のない方は、兎に角、朝1回測ってみましょう。

就寝前にもう1回測定できれば、なお良いです。

この結果は「血圧手帳」に記録しておいてください。クリニックを受診された時の大事な参考データになります。

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高血圧シリーズ(1) 「一度薬を飲み始めたら・・・」

火曜日, 5 月 29th, 2012

脳卒中の最も大きな原因である高血圧症ですが、日々の診察で度々遭遇します。

一番良くある質問が「血圧を下げる薬を飲み始めたら、一生飲み続けなければいけないのですか?」という内容です。
そんなことはありません。
降圧剤を飲み始めると、2~3カ月で安定した血圧に下がってきます。
それ以上に血圧が下がるようであれば、降圧剤を減量したり、あるいは隔日投与(一日おき)に切り替えます。
それでも、良好な血圧が維持出来ていれば、薬は止めることが可能です。
当院でも何人もの方が、薬を飲まなくても大丈夫になられています。

当院ではご希望の方に血圧計を1カ月程度お貸ししています(数に限りあり)。
クリニックで測った血圧は、大抵の場合、通常よりも高くなるからです。
自宅で血圧を測って頂き、「やっぱり高いなあ。」と納得されれば、降圧剤を処方しています。

降圧剤を飲むことのリスクよりも、高血圧のまま過ごす方が、はるかに危険です。

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